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2018年12月02日 09時12分

日ハム新球場「大歓迎」の裏で…住民が警戒する「アノ負担」

日ハム新球場「大歓迎」の裏で…住民が警戒する「アノ負担」
日本ハム提供

この夏の甲子園で、金足農業を秋田県勢103年ぶりの準優勝に導いた吉田輝星投手をドラフト指名し、仮契約を結んだ北海道日本ハムファイターズ。活躍が期待されるが、ファンにとっては新球場の整備(開業予定=2023年3月)も気になる話題だ。

札幌市との誘致合戦の末、新球場は北広島市に建設することが決まった。北広島市は球団に課す固定資産税と都市計画税を10年程度、免除する方針。すぐに税金を取って税収の足しにするより、年間150億円とはじく経済効果などを優先した形だ。ただ、地元住民たちの中には、自ら納める税金が増えることへの懸念もあるという。いったいどういうことなのか。

●市民説明会で心配の声

一部の市民が不安視するのは、納める固定資産税などの税負担が将来的に膨らむことだ。土地や建物に対してかかる固定資産税は、その土地の評価額などによって変わってくる。

北海道内のみならず、全国的な注目を集める新球場の整備が進めば、これまでにない規模の多くのひとを呼び込めるとみて、住宅や商業施設といった開発需要が高まる可能性がある。そうすれば、土地の評価額が上がる可能性は十分考えられる。

北広島市によると、2018年2月にあった市民説明会では実際に心配する声が出たという。市側は「現段階で、固定資産税を据え置くなどの施策は検討していません」としつつ、他の施策などの兼ね合いでできることを検討するという姿勢を示した。住民が懸念する税負担について、不動産鑑定士でもある冨田建税理士に聞いた。

●不動産鑑定士の判断次第

ーー新球場の整備で、結果として住民の税負担が増すことはありそうでしょうか

「結論から言うと、増すことは十分に考えられます。ただ、公示価格等を決定する不動産鑑定士の判断に依拠する面が大きいでしょうね」

ーーどういうことでしょうか

「固定資産税を算出する際に基準とする『固定資産税路線価』は、国土交通省から委嘱を受け、その都市の公示価格等の鑑定評価を担当する不動産鑑定士の一部が課税当局の依頼を受けて一定の鑑定評価を行い、これに基づき3年に1度の評価替えの形で設定します。

私も東京都の某市・町で公示価格等の鑑定評価をさせていただいていますが、公示価格等の鑑定評価員は公示価格の分科会で分析や議論を重ね、十数人程度で手分けし分科会が管轄する公示地点等の鑑定評価を行います。

北広島市でも北海道第四分科会で分析や議論を重ね公示価格等を決定し、関連して固定資産税路線価等も定められるはずです」

●不動産重要の高まり→固定資産税は増加

ーー税負担が増すとしたらどのような判断からでしょうか

「北広島市担当の不動産鑑定士が新球場効果で不動産需要が高まったと判断したら、公示価格や固定資産税路線価、固定資産税等も上昇するでしょうね。税負担が増すかどうか断言はできませんが、増すことは十分に考えられます」

ーー現状では税負担への懸念より、新球場の整備効果に期待する声の方が大きそうですね

「はい。住む人には増税は負担でしょうが、商店等もでき活性化する面もあります。先日も所沢市で鑑定評価をしましたが埼玉西武ライオンズの優勝祝福ムード一色でしたよ。球団が来ると愛着も強まるでしょうし他の市町村から見たら羨ましい限りでは。個人的には、負の面だけでなく、球団が来る事によるプラスも見てはと思いますよ。

最後に、燕党(東京ヤクルトスワローズのファンクラブ会員)の私としては、いつの日か、ここで燕の日本シリーズを見てみたいですね!ファイターズの胴上げをみせられるだけかもしれませんが・・・」

【取材協力税理士】

冨田 建(とみた・けん)税理士・不動産鑑定士・公認会計士

42都道府県で不動産鑑定業務経験あり。著書執筆や雑誌・会報等に寄稿の他、何度も新聞広告に顔写真掲載の上で不動産会社様で講演。自作曲「ふどうさんのうた」で公認会計士協会東京会音楽祭優勝。「ぜいりしのうた」の動画(https://www.youtube.com/watch?v=lmy7j4qxfjs )をネットにアップした。

事務所名 :冨田建 不動産鑑定士・公認会計士・税理士事務所

事務所URL:http://tomitacparea.co.jp/

(弁護士ドットコムニュース)

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