- 自己破産
売上減少と資金繰りの悪化により事業継続が困難に。会社の破産手続を行った事例
相談前の状況
相談者は、長年にわたり会社を経営していましたが、売上の減少や仕入価格、人件費などの上昇によって、次第に資金繰りが厳しくなっていました。
金融機関からの借入れや代表者個人からの資金投入によって事業を継続していましたが、借入金の返済に加え、仕入先への支払いや従業員の給与の確保も難しくなっていました。
代表者は、できる限り事業を続けたいと考えていましたが、これ以上借入れを増やしても改善の見込みが立たず、会社を整理する方法について相談に来られました。
解決への流れ
会社の財務状況、借入金、売掛金、在庫、設備などの資産、取引先や従業員への未払金などを確認し、事業継続の可能性について検討しました。
その結果、事業を継続することは困難であったため、代表者と協議のうえ、会社の破産手続を進めることになりました。
従業員や取引先への対応を検討するとともに、会社の資産や債務に関する資料を整理し、裁判所に破産手続開始の申立てを行いました。
その後、裁判所による破産手続開始決定がなされ、破産管財人に対し事情説明や引継ぎを行い、管財人による財産の換価や債権の調査、配当手続などを経て、会社の破産手続が終結しました。
【事例の概要】
会社の負債総額:約3,500万円
債権者数:約15社
事業形態:中小企業(株式会社)
解決方法:法人破産
解決までの期間:約1年(受任から破産手続終結まで)
須山 幸一郎 弁護士からのコメント
会社を経営されている方にとって、長年続けてきた事業を廃止することは、非常につらい決断です。
従業員や取引先に迷惑をかけたくないという思いから、無理をして資金繰りを続け、相談が遅れてしまうケースも少なくありません。
しかし、事業を継続する見通しが立たない場合には、負債がさらに増える前に、会社の整理を検討することも大切です。
法人破産では、金融機関への借入金だけでなく、従業員の給与、取引先への未払金、売掛金や在庫などの会社資産、事業所の賃貸借契約など、さまざまな問題への対応が必要になります。
また、代表者が会社の借入金を連帯保証している場合には、代表者個人の債務整理についても検討する必要があります。
当事務所では、会社の状況や代表者のご希望を丁寧に伺い、破産申立てに必要な準備や関係者への対応について、具体的にご説明しています。
会社の資金繰りが厳しくなっている場合には、従業員への給与や取引先への支払いができなくなる前に、できるだけ早くご相談いただければと思います。