弁護士ドットコム - 無料法律相談や弁護士、法律事務所の検索

2018年02月16日 10時00分

コンビニFC本部「オーナーは経営者、長時間労働は努力不足」、労働者性を主張するユニオンとバトル

コンビニFC本部「オーナーは経営者、長時間労働は努力不足」、労働者性を主張するユニオンとバトル
中央労働委員会

コンビニオーナーでつくる「コンビニ加盟店ユニオン」(約150店舗加盟)と下部組織のファミリーマート加盟店ユニオン(うち約20店舗が加盟)がフランチャイズ(FC)本部のセブン-イレブン、ファミリーマートを相手に団体交渉を求めている。24時間営業やオーナーの長時間労働などの問題を議論するためだ。

一方、各本部は「オーナーは独立した事業者で労働者ではない」と団交を拒否。労働者ではないのだから、労働組合とは認められないとの立場をとっている。

「日本プロ野球選手会」があるように、労働組合法では「労働者」の定義が広い。はたして、ユニオンに加盟するオーナーも労働者と言えるのか。現在、中央労働委員会(中労委)で審査が進んでいる。

●セブン「オーナーは経営者」「長時間労働は努力が不足しているから」

「立地も売上を左右しますが、オーナーの手腕によっても大きく変化します」

1月25日の審問の中で、セブン&アイ・ホールディングス役員はこう強調した。オーナーが代わると、多くの店舗で売上が伸びたという社内統計もあるという。

「オーナーが何をするかは経営者であるオーナーの判断次第」

「従業員をうまく使えない、育てられないから、致し方なくオーナーが働くことになる」

セブンの契約書の中には、本部が必要と判断すれば、いつでもドミナント出店(地域シェアを高めるため、系列店を集中させること)できるとの条項があるという。しかし、近隣に系列店ができても、一時的に売上が下がるだけ。本部はしかるべき経営努力をすれば、売上は回復・増加すると主張する。

ユニオン側の弁護士が「独立した経営者なら、営業時間や休店日も自由に決められるのでは」と問うたところ、本部役員は「契約上、許されていない」。

世の中が「コンビニ=24時間」だと認知しており、24時間をやめたら日中の売上が下がる可能性もあるという。「24時間をやれない人には無理してオーナーになることを薦めていない。合意の上だ」

●ファミマ「1日10時間以上の就業、週1日休みが基本」

2月8日にあったファミリーマートの審問では、FC店舗に助言・指導などを行うスーパーバイザー(SV)の影響力が議論になった。

ファミマの契約書には、オーナーはSVの助言・指導などに「従い、活用することを約す」とある。しかし、本部側は「実態は違う」と反論。SVが作成する営業計画についても、助言・指導と同じく採用は自由で、達成できなくても「一切の不利益はない」と断言した。

ユニオン側は、SVが勝手に商品を発注したという、あるオーナーの証言も提示。本部側は「会社はSVの直接の発注を認めていない」「仮にそういう事実があったとしたら、例外中の例外。SVとして失格に近いできごと」と述べた。

また、ファミマの契約書では、オーナーの契約更新について、業績や年齢などを総合的に勘案し、本部が自由に決定できるとされている。だが、本部はこれにも「話し合いで決める」「加盟店が希望するのに、本部が一方的に契約を解除することはない」と否定した。

このほか、オープン前にファミマオーナーとマネージャー(多くは店長の妻)が受ける健康診断にも話が及んだ。ファミマが医師に宛てた文書の中には、オーナーの就労時間について「1日10時間以上、週1日程度の休日が基本」という記述がある。本部は「あくまでも目安」と述べるにとどまった。

●地方の労働委員会は「不当労働行為」と認定、本部の不服申し立てで中労委に

労働組合法は、正当な理由のない団交拒否などを禁じており、そのような「不当労働行為」に対する救済制度が設けられている。現在、審査を行なっている中労委は、第2ラウンドに相当する。

第1ラウンドが始まったのは、5年以上前。ユニオンがセブン-イレブンについて救済を申し立てたのが2010年(岡山県労働委員会)、ファミリーマートは2012年(東京都労働委員会)だ。

岡山県労委は2014年、都労委は2015年、それぞれオーナーの労働者性を認め、会社側に団交に応じるよう命令。コンビニ本部が不服を申し立てたため、中労委に移行した。今後、各事件2回の審問が予定されており、委員による合議をへて、結果が出る。

(弁護士ドットコムニュース)

この記事へのコメント

ROMLM 30代 男性

極端な意見同士の対決だな。店舗数に対してコンビニで働く人員は明らかに足りなくなっているのに。つまり本部からすれば人手不足の原因になる生活の変化や少子高齢化もオーナーの努力不足で起こっている現象と発言しているのと変わらない。それに対して店舗は契約を軽んじているようにも感じられる。コンビニに関わる工場・配送・店舗等でどこが一番始めに死ぬか我慢比べがいつまで続くんだろう。着地点を決める本部がこのままでも成長できると考えているならコンビニ本部役員クラスはあまりにも無知

コメント内容を確認する
コメントの送信に失敗しました。

コメントの送信時にエラーが発生しました。
もう一度コメントを入力してください。

再読み込みする
コメント内容を確認する
コメントの送信に失敗しました。

コメントの送信時にエラーが発生しました。
もう一度コメントを入力してください。

再読み込みする
バナーの画像、書かれている内容は「あなたの体験を記事にしませんか?体験談募集」