「妊娠したことを会社に告げたら、これまでと違う部署で働くことを強制された」。「産休や育休を取得した先輩社員がいない」。会社で起こるマタハラ(マタニティーハラスメント)は令和の時代になっても、まだまだ起きています。
特にパートやアルバイトなど非正規雇用の場合は、「言うことを聞かないのであれば雇用契約を終了させる」など解雇をほのめかして追い詰めるケースもあり、最後は「自己都合」で退社せざるをえない女性もいます。
妊娠を理由の異動は認められるのかどうか。妊娠を理由にパートで働いていたスーパーを退職に追い込まれた女性の相談をご紹介します。(文・ひろた かおり/イラスト・磋藤にゅすけ)
●第2話「みんなギリギリまで働いて産んだらすぐ帰ってきている」
待ち望んでいた妊娠が判明した女性。
パートとして働いていたスーパーで、上司に妊娠を伝えますが・・・。
「うちで産休や育休フルで使う人はいないよ」
「みんなギリギリまで働いて産んだらすぐ帰ってきてる」
上司の口から飛び出したのは、そんな心無い発言だったのです。