「妊娠したことを会社に告げたら、これまでと違う部署で働くことを強制された」。「産休や育休を取得した先輩社員がいない」。会社で起こるマタハラ(マタニティーハラスメント)は令和の時代になっても、まだまだ起きています。
特にパートやアルバイトなど非正規雇用の場合は、「言うことを聞かないのであれば雇用契約を終了させる」など解雇をほのめかして追い詰めるケースもあり、最後は「自己都合」で退社せざるをえない女性もいます。
妊娠を理由の異動は認められるのかどうか。妊娠を理由にパートで働いていたスーパーを退職に追い込まれた女性の相談をご紹介します。(文・ひろた かおり/イラスト・磋藤にゅすけ)
●第3話「嫌なら辞めてもらって構わない」不本意な異動命令
待ち望んでいた妊娠が判明した女性。パートで働いていたスーパーで、上司に妊娠を伝えますが・・・。
上司は「品出し作業」というスーパーの業務の中でも体力が必要な部署に異動させると伝えてきたのです。
「まさか私を退職させるためでは?」
女性の中にそんな疑念が芽生えました。