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2020年09月01日 16時37分

「仕事させてくれない…」女性社員がパワハラで提訴「5年以上席に座っているだけ」

「仕事させてくれない…」女性社員がパワハラで提訴「5年以上席に座っているだけ」
会見する女性Aさんら(2020年9月1日、弁護士ドットコム撮影)

聴覚障害者向け人工内耳などの輸入販売業「メドエルジャパン」(東京都千代田区)で働く女性社員が9月1日、社長らから仕事を外されるなどのパワハラを受けたとして、同社に損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

昇給すべきところされなかった損害や慰謝料など約880万円を求めている。提訴後の会見で女性や代理人らが明らかにした。

「仕事だけでなく、自分の尊厳も失った」という女性は「この訴訟で止まっていた時間を少し動かし始める原動力にして、失ったものを取り戻して新たなステップにしたい」と話した。

●パワハラの内容

代理人らの説明によると、原告の女性Aさん(55歳)は、2010年12月にマーケティングマネージャーとして入社し、業務に従事してきた。

訴状などによると、Aさんは主に現在の社長と、元社長の2人から以下のようなパワハラを受けてきたという。

(1)約半年のうちに、14回の退職勧奨を受けた(2012年10月15日〜2013年4月2日)

(2)マーケティング業務を外されて、掃除担当にされる(2012年12月1日〜2014年9月12日)

(3)基本給を半額にされる(2013年3月25日〜2014年3月24日)

(4)仕事を与えられない、外部との連絡を禁ずる、他の従業員から隔離される等の状況が5年間にわたって継続(2015年6月10日〜現在)

原告代理人の早田由布子弁護士によれば、「会社にいたら給与を下げる」「これは解雇通知である」など、Aさんの意にそわない退職強要がなんどもされたという。また、上記の行為が、いわゆるパワハラ6類型における「過小な要求」や「人間関係からの切り離し」「精神的な攻撃」などにあたると主張。

弁護士が交渉に入ったことで、(3)半減された賃金が返却されるなどの対応はあったが、正常な職場環境に戻ることはなかったという。現在のAさんは出社後、業務が与えられないため、フロアのすみの席で書籍を読むなどして1日を過ごしているそうだ。

●社会貢献したい。仕事を続ける理由

長いこと辛抱を続けるAさんは、周囲から「なぜやめないんですか?」と聞かれることがある。

「ひとつにはやめる理由がないんです。不当なハラスメントをしているのは会社。アクションを起こして変えるべきは会社のはずなのに、なぜ私がやめないといけないのか。それが私の気持ちです」

また、製品によって、聴覚障害者に聞こえがもたらされることはAさんにとって大きな「喜び」だった。「会社と正常化して、仕事をしたいと現在も願い続けています」

●メドエルジャパン社のコメント

会見後、メドエルジャパン社の代理人弁護士は、編集部に「書面も何も受け取っておらず、確認できていませんので、現時点でコメントできません」と答えた。

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