『2年前に出産し、正社員として復職したばかりの41歳です。高齢出産で体力も限界の毎日に、息切れしています。
でも夫は、毎晩帰宅も遅く、休日もゴロゴロするばかりで、子どもが生まれるまでと変わりない暮らしです。育児に協力するように頼んでも、いやそうな顔をする夫に対して、愛情も愛想もつきました。
経済的にも心配はないので、離婚したいと思いますが、夫は今の暮らしが快適すぎて応じてくれないかもしれません。「家事や育児をしない」という理由で離婚することはできるのでしょうか』
(質問は弁護士ドットコムの法律相談コーナー「みんなの法律相談」に寄せられた相談をもとに編集部が作成しました)
A. 堀井亜生弁護士「修復に向けた努力を2人はしてきましたか?」
相談の内容であれば、「家事に育児に非協力的」だけで、離婚理由として認められる可能性は低いですが、では絶対に離婚できないかといえば、そうではありません。
離婚できるかどうかは、2人の婚姻関係が破綻しているかがポイントになります。
浮気、暴力などそれがあるだけで破綻が認められる事情もありますが、性格の不一致や家事育児の非協力はそれだけでは認められない可能性が高い事情もあります。
その際には、別居期間が長い、夫婦が十分に話し合い、修復に向けた努力を2人がしてきたかを重視します。
「家事育児をしない」ことがきっかけで不仲となり、2人の間で十分な話し合いをしたものの、夫の態度は改まらず、別居に至った。
こうした状況があれば、離婚が認められる可能性が出てきます。
そこで、家事育児をしないこと、改善しないと夫婦関係は続けられないと伝え、改善の意思を確認し、改善がない場合には別居をするというのが離婚に向けた流れになります。
具体的に話し合いの過程をどう立証するかについては、ケースごとによりますので是非弁護士に相談してみてください。
(弁護士ドットコムライフ)