ファッション誌「CLASSY.」の着まわし術のページに掲載されているストーリーが「重すぎる」と話題になっている。
同誌5月号では、2日前に付き合っていた会社経営者の彼氏が、子持ちの既婚者だったことが判明して、落ち込んでいる31歳女性のストーリーが紹介されている。
女性は、学生時代にアナウンサーを目指すも全滅。化粧品会社に就職したものの、諦めきれずに気象予報士の資格をとって、思い描いていた生活をおくっていたという。にもかかわらず、彼氏が既婚者だと判明したことにショックを受けたようだ。
このストーリーについて、ツイッターでは、「意外とこのパターンはよく聞く」「数年前から美容室の楽しみは、これらを読むことだよ」などの声があがっている。
その後、この女性は、俳優からデートに誘われたり、合コンで医者からも誘われたりと、新たな出会いが起きているようだ。
もし、それでも彼氏のことが諦めきれず、既婚者だと知った後も彼氏と付き合い続けた場合、どのような法的リスクを抱えることになるのだろうか。山岸陽平弁護士に聞いた。
●法的には「別れを選択するタイミング」
相手が既婚者であることを知らないで交際していた場合、既婚者であることを知らなかったことに過失がなければ、民法上の不法行為は成立しません。しかし、もともとは相手が既婚者であることを知らずに交際していたとしても、既婚者であることを知ってからも肉体的な関係を継続していると、不法行為が成立してしまいます。
そして、相手の妻が不倫関係を知ったことにより、夫婦関係が破綻や悪化をしてしまうと、決して少なくない慰謝料の支払いをしなければならないことになります。
そのため、既婚者であることを知った場合、安易に関係を継続することは大きな法的リスクを伴います。
特に、メールなど何らかの形で、相手が既婚だということが判明したタイミングが客観的に残っているケースでは、「相手が既婚だということを最後まで知らずに付き合っていた」という言い訳は通用しませんね。ですから、法的には、別れを選択すべきタイミングだといえます。
相手が既婚であるのに未婚だと嘘をついていたような場合は、とても精神的に傷つくはずです。既婚者だと知っていたならば交際をしなかったというのであれば、それ以上の交際継続をきっぱりと断った上で、むしろ相手に慰謝料請求を行うことも選択肢のひとつです。