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美術評論家連盟の林道郎会長が辞任、退会 元学生からセクハラで提訴され係争中
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美術評論家連盟の林道郎会長が辞任、退会 元学生からセクハラで提訴され係争中

美術評論家連盟会長の林道郎(はやし・みちお)氏が会長職を辞任していたことが9月27日、わかった。林氏の辞任を受け、同連盟常任委員会が9月26日に対応を協議していた。 林氏は同連盟を退会している。

林氏は上智大学国際教養学部教授だが、10年にわたりセクシャルハラスメントを受けていたとして、元学生の女性(30代)が林氏に対し、慰謝料を求める訴訟を今年4月に東京地裁に提訴、係争中となっている。

●「元会長が不均衡な力関係を行使し得る立場」重く受け止め

同連盟常任委員会は弁護士ドットコムニュースの取材に対し、次のようにコメントを寄せた。

「林道郎氏は9月18日付けで美術評論家連盟の会長職を辞任し、9月20日付けで当連盟を退会いたしました。当連盟は報道されている以上の情報を持ち得ておりませんが、本件を大変遺憾に思うとともに、本件に限らず、あらゆるハラスメントの被害を訴えられた方の人権が守られることを望みます。

当連盟は、人間関係における力の不均衡が世界的に是正されている現況を鑑み、連盟および会員の活動の基盤となる美術評論家の倫理を改めて確認し、今後の方針について新たに検討を続けている最中でした。

具体的には、ハラスメント防止のガイドラインの作成と、声明・共同意見の発表方法の見直しについて、それぞれ委員会を立ち上げて取り組んでいます。本件はまだ係争中ではありますが、元会長が不均衡な力関係を行使し得る立場にあった事実を重く受け止め、今後も美術の現場におけるあらゆるハラスメント事案に対して注視していく所存です。

今後、上記検討中の方針の画定に向けた準備を引き続き進めるとともに、日本の美術と社会に寄与する団体であるべく、より一層努力を続けてまいります。なお、現時点で会長職は空位の状況ではありますが、新会長選出のための準備に速やかに取りかかっていることを申し添えます」

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