巨額追徴課税のじゃい、不服申し立て「ハズレ馬券が経費じゃないの、おかしい」
会見する代理人の加藤博太郎弁護士(右)と深沢敬二税理士(2022年6月17日/弁護士ドットコムニュース)

巨額追徴課税のじゃい、不服申し立て「ハズレ馬券が経費じゃないの、おかしい」

6400万円の馬券を当てた競馬ファンで、お笑いトリオ「インスタントジョンソン」のメンバー・じゃいさん(50歳)が、競馬の払い戻しに巨額追徴課税を受けたことをめぐり、国税不服審判所に不服申し立てを行った。

じゃいさん側は6月17日、都内で記者会見を開き、ハズレ馬券を経費(雑所得)として認めない税制は不当だと主張した。

じゃいさんは「元々おかしさを感じていたし、税務署の職員でさえ『制度は正しい』と言わなかった。二度と僕のような人が出ないようにしてほしい」とルールのおかしさを疑問視する。申し立ては6月10日付。

●マンションが買えるほどの追徴課税だった

代理人の加藤博太郎弁護士らが経緯を説明した。

じゃいさんは今年3月14日、都内の税務署から数千万円の追徴課税の請求を受けた。具体的な金額は明かさなかったが、「過少申告加算税と延滞税含めて、平成28年から令和2年まで、5年分さかのぼったもので、マンションが買えるくらいの税額」だったという。

すでに返済したものの、借金を抱えたという。今回の申し立ての理由は、ハズレ馬券が経費として認められず、一時所得とされたため多額な税金がかかる課税制度の不当性を訴え、ひいては法改正などにつなげたいとしている。

競馬の払い戻しの所得区分は、経費に該当しない一時所得か、該当する雑所得として扱われ、馬券購入の期間や回数などさまざまな事情を総合的に考慮して判断される。

最高裁がハズレ馬券を経費として認めた事例もあるが、年間を通じてほぼ全レースで馬券を購入するなど、例外的なケースに限定される。

会見で配られた資料 会見で配られた資料

「現在の法制度を前提とすると、じゃいさんも勝つのが難しいと考えている。ただ、やればやるほど損する税制度を変えるきっかけとしたいのがじゃいさんの思いです。

決して税金を取り戻したいなどを主張したいのではなく、競馬ファンのために、制度のおかしさを訴えるためです。法律上のルールを明確にすべきだと思います」(加藤弁護士)

同じく代理人をつとめる元国税調査官の深沢敬二税理士は「課税は不当と思っている国税職員もいます」と話した。

●馬券に税金がかからなければ、JRAの売り上げも10パーセント上がるはず

この日の会見の様子を、じゃいさん本人も見守った。

「税金の問題があって競馬をやるのが怖いという知人がいます。無税にしたら、JRAの売り上げは10パーセント上がると思う。国庫に入るお金も増えるし、良いことにつながるのではないかという考えがあります」(じゃいさん)

追記:記事を一部修正しました(6月17日午後1時7分)

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