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2018年09月03日 12時45分

「未成年者誘拐罪」家出少女の同意があってもアウト TBS社員逮捕で話題  

「未成年者誘拐罪」家出少女の同意があってもアウト TBS社員逮捕で話題  
TBS(Renoir / PIXTA)

TBS社員が、少女を自宅に連れて行ったなどとして未成年者誘拐の疑いで逮捕されたことが、大きな波紋を呼んでいる。

事件を伝えたTBSニュースによると、逮捕されたのは、TBSテレビ事業局、映画・アニメ事業部に勤務している余卿(よ・きょう)容疑者(30)。8月中旬から9月2日の間、静岡県中部に住む10代の少女が未成年と知りながら、東京都渋谷区の自宅に連れて行くなどした疑いが持たれている。少女にケガはないという。

8月中旬に少女の家族が行方不明届を出し、静岡県警が行方を捜していた。北海道内に2人がいることがわかり、捜査員が9月2日午前、札幌市内で2人を見つけ、余容疑者を現行犯逮捕。逮捕容疑の認否と、2人が知り合った経緯などは明らかにされていない。

TBSテレビは、「社員が逮捕されたことは誠に遺憾であり、ご本人やご家族をはじめ関係者の方に深くお詫びいたします。事実関係を調べたうえで、厳正に対処いたします」とコメントしている。事件の論点について、小野智彦弁護士に聞いた。

●少女の同意があっても、罪に問われる

ーー今回、少女は家出をしていたということですが、余容疑者の自宅に行くことについて少女が同意していたとしても、未成年者誘拐罪に問われるのでしょうか

「未成年者誘拐罪(刑法224条)は、もちろん未成年者本人の身体の自由が保護法益(法によって保護される利益)ですが、それだけにとどまらず、保護監督者の監督権も保護法益となります。

つまり、保護監督者の承諾がない限り、いくら未成年が承諾していたとしても、保護監督権が侵害されている以上、未成年者誘拐罪は成立すると考えられます。なお、この罪が成立するためには、故意、つまり、相手が未成年であることを知っていることが必要です」

ーー2人が知り合った経緯は明らかになっていませんが、意気投合し、少女から「家出しているから家に入れてほしい」などと仮に言われたとしても、断るべきだということですね

「はい。相手が未成年だとわかったら、または、未成年かもしれないと思ったら家に入れるべきではありません。どうしてもという事情があれば、親の連絡先を聞いて、連絡をして迎えに来てもらうか、承諾を取るかをしなければなりません」

ーー家出をした少女が、大人の説得に応じて簡単に親の連絡先を教えてくれるでしょうか

「そうですね。そのような未成年が親の連絡先を簡単に教えることは考えにくいですね。その場合は、警察に連絡して、保護してもらうしか方法がないように思います」

(弁護士ドットコムニュース)

小野 智彦弁護士
浜松市出身。1999年4月、弁護士登録。オフィスは銀座一丁目。手品、フルート演奏、手相鑑定、カメラ等と多趣味。手品の種明し訴訟原告代理人、ギミックコイン刑事裁判弁護人、雷句誠氏が漫画原稿の美術的価値を求めて小学館を提訴した事件などの代理人を務めた。エンターテイメント法、離婚、相続、交通事故、少年事件を得意とする。
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