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2015年07月07日 10時19分

自転車に乗った「飼い主」と並走する大型犬 「道交法違反は明らか」と弁護士

自転車に乗った「飼い主」と並走する大型犬 「道交法違反は明らか」と弁護士
写真はイメージです

犬種によっては、毎日、数キロを走るような運動量が必要な犬もいる。だったら、自転車に乗って一緒に運動すればいいのではないかーー。東京都内で自転車通勤するY子さん(30代)は、毎朝の通勤時、自転車と並走してくる大型犬によく出くわすという。

「小柄な初老の男性が犬のリードをひきながら自転車に乗り、大型犬が気持ちよさそうにその横を走っているのですが、小柄な飼い主が倒れてしまわないか。何かの弾みで、リードが飼い主の手から離れてしまったら、大型犬が突進してくるのではないか、と心配でたまりません」

ネット上でも、犬との自転車散歩を実践している飼い主は珍しくないようだ。しかし、飼い主が自転車に乗って、犬と並走することは法的に何の問題もないのだろうか? 和氣良浩弁護士に話を聞いた。

●「道交法に違反していることは明らか」

「自転車の運転者は,ハンドルやブレーキなどを確実に操作し、かつ、道路状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければなりません。これに違反したときは刑事罰として3月以下の懲役又は5万円以下の罰金が科せられることがあります(道路交通法119条1項9号)」

和氣弁護士はこのように語る。では、犬と並走する行為はどう考えられるのだろうか。

「大型犬をリードでつないで自転車を運転していた場合、大型犬の予期しない行動によって、ハンドルが取られ、周囲の歩行者に危険を及ぼす可能性が高いといえます。したがって自転車を運転しながら、大型犬をリードでつないで散歩させる行為は、道交法に違反していることは明らかです」

●怪我によって損害賠償義務を負うことも・・・

違反した場合、どのような罪に問われるのだろうか。

「万が一、このような危険な運転をしていて、歩行者と接触事故を起こしてしまった場合には、道交法違反や重過失傷害(刑法211条)で刑事罰を受ける可能性が高いです。さらに、歩行者が怪我をしてしまった場合には、民事上の責任として損害賠償義務を負うことになります(民法709条)。

どの程度の損害を賠償しなければならないのかは、その歩行者の怪我の内容や程度、治療期間、休業期間、後遺障害の有無・程度などで大きく変動します。たとえば、歩行者が、リードに引っかかって転倒し、腰椎圧迫骨折となった場合には1000万円程度の賠償金を支払わなければならなくなる可能性があります。

このように、大型犬をリードでつないで自転車に乗る行為は、運転者にとっても周りにとっても極めて危険なものですので、絶対にしないようにしてください」

飼い主にとっては、罪の意識もなく「愛犬のために」とやってしまう行為なのかもしれないが、ただちにやめる必要があるようだ。

(弁護士ドットコムニュース)

和氣 良浩弁護士
平成18年弁護士登録 大阪弁護士会所属 近畿地区を中心に、交通・労災事故などの損害賠償請求事案を被害者側代理人として数多く取り扱う。
事務所URL:http://www.wk-gl.com/
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