人の役に立つ喜びが原動力〜困難な案件にも依頼者と二人三脚で取り組み、最善の結果を導く
人生を決定づけた、友人からの悩み相談
ーー弁護士を目指した経緯を教えてください。
今振り返ると、大学時代のある出来事が、弁護士を目指そうと思ったきっかけでした。友人から人間関係について相談を受けたので、私なりにアドバイスをしたところ、とても良い結果になったのです。友人に感謝されて、非常に嬉しかったことを覚えています。
人の悩みを聞いて解決に向けて取り組む。弁護士業の基本的な部分を、ごくささやかな規模で経験したわけです。
それまではとくに将来を意識せず過ごしていたのですが、友人の一件をきっかけに、人の役に立つ仕事に就きたいと考えるようになりました。友人の喜ぶ顔が忘れられず、こういうことがもっとできたらいいなと思ったんですね。
世の中にはたくさんの「人の役に立つ仕事」がありますが、私は法学部に在籍していたので、単純に、法律関係で探してみようと思い立ちました。司法書士や行政書士なども検討しましたが、業務範囲の広さに惹かれて弁護士を目指すことにしました。
中小企業法務に注力 企業と労働者をトラブルから守る
ーー現在の注力分野を教えてください。
中小企業法務です。従業員数が10人前後の規模の企業から労働問題の依頼を受けることが多いです。IT関係、建築業、サービス業など、分野はさまざまです。
私が以前勤めていた法律事務所は、労働者側から寄せられる労働問題に特化していました。そこで仕事をするうちに、労働者側が直面するトラブルの原因が、経営者の法的知識不足や、就業規則・社内規定の不備にある場合が少なくないことに気づきました。
トラブルを解決するために、労働者ひとりひとりの声に耳を傾け、真摯に対応することは、言うまでもなく重要です。けれどそれだけではなく、企業側に顧問弁護士が積極的に介入し、トラブルを未然に防ぐ組織づくりを目指すことも両輪で必要だと感じました。企業の経営状態や労務管理が健全であれば、そこで働く労働者は必然的に守られるのですから。
ーー吉永先生の毎月の顧問料は、33,000円(税込)の「ライトプラン」と、55,000円(税込)の「スタンダードプラン」に分かれていますが、2種類の料金プランを設定した理由はありますか。
中小企業は、そもそも法務部が社内にないところが少なくありません。だからこそ、顧問弁護士を持ち、そのメリットを実感していただきたいというのが正直な思いです。
ですが、月55,000円の顧問料は、企業にとって決して安い出費とは言えません。そこで、企業側の選択の幅を広げるために料金プランを2種類用意しました。
プランによって法律相談の上限時間やオプションが異なるので、必要に応じて利用してもらえたらと思っています。すこしでも興味をお持ちの方は、気軽なライトプランから試していただくのがお勧めです。
依頼者の納得感を大切に
ーー仕事をする上で心掛けていることはありますか。
2つあります。1つは、依頼者からのメールや電話にできるだけ早くレスポンスすることです。時間をかけたリサーチが必要だったり、裁判や外出などの予定があったりして返事が遅れそうなときは、あらかじめその旨を伝えておくようにしています。「連絡をしたのに、弁護士から反応がないな…」と依頼者を不安な気持ちにさせないために、常日頃から心がけていることです。
もう1つは、こちらが提案する案件の解決方針や手続きについて、依頼者が本当に納得しているかどうかを見極めることです。
依頼者の人生は依頼者のものです。何に苦しみ、何を望んでいるのかを理解しているのは、私ではなく依頼者自身です。弁護士がベストだと思って提案する解決策を、依頼者もベストだと思うとは限りません。依頼者の意見をよく聞き、私の提案に納得しているのか、それとも違う対応を希望しているのか、慎重に考えることを大切にしています。
とは言え、法律事務所という不慣れな場所で、自分の意見を弁護士に伝えるのは緊張するでしょう。依頼者の性格や事案の内容にもよりますが、ちょっとした雑談を挟むなどして場を和ませて、依頼者がリラックスして話せる雰囲気づくりを心がけています。A案かB案かで迷っている場合は「急いで今日中に決めなくてもいいので、ゆっくり考えてください」と声をかけたりすることもあります。
ーー弁護士として活動してきたなかで、印象に残っているエピソードを教えてください。
弁護士になりたての頃に担当した案件の依頼者のことを、今でもずっと覚えています。相続と債務整理に関する相談で来たその方は、これまでの経緯などを私に話しているうちに泣き出してしまいました。積もり積もったストレスによって苦しんでいることが伝わり、この方の力にならなければと使命感を覚えました。
無事に解決し、依頼者の表情が別人のように明るくなったときは嬉しかったですね。大学時代に思い描いた「人の役に立つ仕事」を実践できているという手応えを感じました。まだ働き始めて間もないタイミングだったこともあり、強く印象に残っています。
困難な案件でも諦めず、依頼者の利益を追求
ーーどんなときに仕事のやりがいを感じますか。
難しい案件に対して、諦めずに工夫を凝らして取り組むときです。
以前、離婚における年金分割の割合を争いたいという依頼を夫側から受けたことがあります。年金分割の割合は2分の1ずつが原則とされており、この数字を覆すハードルは非常に高いです。
しかし私の依頼者は、①長い間別居していたこと、②別居中も継続して妻に生活費を支払い、暮らしを経済的に支えたこと、③妻から自分に対する寄与の程度が著しく低いことなどから、2分の1の割合で年金分割をおこなうことには承服しかねると主張していました。
困難な状況でしたが、できる限り依頼者の意向を尊重して対応を進め、妻側の弁護士にも歩み寄ってもらえるよう交渉しました。そして最終的には、依頼者が納得する結果につなげることができました。
弁護士は、依頼者の理想をすべて実現できるわけではありません。けれど、アプローチ方法を変えたりしてできる限り理想に近づけることであれば、依頼者と二人三脚で取り組むことで達成できる場合もあると思います。
今後も、依頼者にとって最大限利益のある結果を導けるよう、どんなに複雑な案件に対しても全力で取り組む所存です。
中小企業を多方面からサポートしたい
ーー今後取り組んでみたいことはありますか。
法律だけでなく会計や経営の知識も習得し、中小企業が抱える課題や悩みに幅広く応えられるようになりたいと思っています。いずれ中小企業診断士の資格取得にも挑戦するつもりです。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方に向けて、メッセージをお願いします。
トラブルが起きたとき、本やインターネットを利用して自分で解決方法を探す方もいるでしょう。しかし、ご自身で調べるよりも弁護士に相談するほうが、早く、確実に、適切な対処法を知ることができます。
ひとりで抱え込まず、ぜひ法律のプロに悩みを話してみていただければと思います。