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- 医療問題分野
不整脈に対するアブレーション中に心停止となり、低酸素脳症後遺症による四肢麻痺及び意識障害で寝たきりになってしまった事案
小林 洋二 弁護士冠攣縮狭心症の見落とし、アブレーション中の心停止に対する措置の遅れを理由として交渉しましたが、病院側は責任を認めず、裁判となりました。 裁判では、最終的には、アブレーション中の心停止に対する措置の遅れに論点を絞りました。 人体においても虚血に最も弱いのは脳であり、一般に、心停止から3分程度が経過すれば、脳に不可逆的な変化が起こるといわれています。したがって、処置中に心停止が起こったら、何を措いてもまず胸骨圧迫を優先する必要があります。しかし、本件では、処置中の看護記録、心カテレポート、冠動脈造影動画、十二誘導心電図に記された時刻が数分ずつズレており、いつ何が起こったのかの時系列を確定することが極めて困難でした。 病院側は、心カテレポートで血圧測定不可となった11時12分11秒、冠動脈造影動画に胸骨圧迫をしていると思しい腕の動きがみられる11時13分41秒との間に1分30秒の開きしかないところから、血圧測定不可となってまもなく胸骨圧迫が開始されたと主張しました。これに対してわたしたちは、看護レポートを作成した看護師の証言から、看護レポートと心カテレポートの時刻のズレ及び看護レポートと造影動画の時刻のズレをそれぞれ算出し、推理小説の時刻表トリックを解明するような作業を経て、心カテレポートの時刻と冠動脈造影動画の時刻との間には3分42秒(222秒)のズレがあるとの結論を導き出しました。これによれば、病院の主張で1分30秒であった血圧測定不可と胸骨圧迫開始の時間間隔は、実は5分12秒も開いているということになります。 しかし、地裁判決は、この時刻のズレに関してはわたしたちの主張を全面的に認めながら、胸骨圧迫は冠動脈造影動画に記録されている以前から開始されているかもしれない、それが遅れたという証拠はないという判旨で、原告側の請求を棄却しました。わたしたちは、裁判長の様子から、敗訴判決を予測していましたが、このような病院側が主張も立証もしてないような事実を認定するとはまったく想像していませんでした。 幸い、控訴審は、このような原審判決の事実認定を一顧だにせず、主な論点は、血圧測定不可の時点で即座に胸骨圧迫を開始した場合の予後、つまり因果関係に絞られました。高裁判決は、わたしたちの主張を認めて、患者側全面勝訴の逆転判決となり、この判決が最高裁で確定しています。
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- 医療問題分野
認知症で入院中の患者が転倒し、後頭部を打ったことが確認されたにもかかわらず、そのまま経過観察とされ、3日目に家族が転院させたところ外傷性の急性硬膜下血腫が判明し、その後亡くなられた事案。
安倍 久美子 弁護士カルテを調査し、医師らに面談したところ、直接見た職員はいないものの、患者は椅子から立ち上がろうとしたときに後ろ向きに転倒し、床で後頭部を打ったと思われることや、転倒直後の診察では意識のはっきりした状態とされたこと、当日夕方から意識レベルが悪くなっていったことなどが分かりました。 後頭部を打ったことは診察でも確認されているのですから、遅くとも意識レベルが悪くなった時点ですみやかに脳外科のある病院等適切な病院に転送し、適切な検査・治療をおこなっていれば助かったのではないかと考え、損害賠償請求をおこないました。 訟外での請求は拒否されたため、訴訟を提起し、勝訴的和解を勝ち取りました。
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- 医療問題分野
高齢の患者さんがおむつ交換中にベッドから転落したことが原因で亡くなられた事案
高木 士郎 弁護士示談交渉においても、病院側の無責との主張は変わらなかったため裁判となりました。 裁判においては、ベッドからの転落についての予見可能性の有無が主な争点となりましたが、最終的に請求金額にほぼ近い金額での勝訴的和解を勝ち取りました。
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