家本 誠 弁護士
御依頼者は、そもそも保険会社から提示された賠償額が適正な金額であるのか、自分には判断できないので、その点を弁護士に検討をしてもらいたい、また低額な提示であると判断した場合には、交渉などでできるだけ適正な金額で解決をして欲しいという御意向でした。しかし御依頼者からは、裁判での解決は望んでいないので、できるだけ交渉で解決をして欲しいというご要望でした。 相手方の保険会社と裁判前に交渉したのですが、やはり提示される金額が、1000万円程度まで増額されたとはいえ、依然として低額であると判断しました。御依頼者が裁判を希望されないこともあったので、交通事故紛争処理センターに手続きを申立て、解決を図ることを提案しました。御依頼者もこの紛争処理センターでの手続きに納得していただき、正式にその申立を行うことの依頼を受けました。 この交通事故紛争処理センターの手続きは、交通事故の紛争の早期解決を目的としているため、一般的に裁判などに比べると解決までに時間がかからないと言われています。また交通事故紛争処理センターでは、話し合いによる和解斡旋ができない場合は、審査と言って、裁定(結論)を出すこともあります。この裁定には、加害者側の保険会社は従う運用になっていますが、申立をする被害者の方は、この裁定に不満があれば、裁判をすることができることになっています。交通事故紛争処理センターの手続きについて この手続きでは、紛争処理センターの担当弁護士が、被害者である申立人と相手方である加害者側の保険会社の主張を聞き、中立の立場で斡旋を行います。そして双方が、合意できるように手続きを進めるように努めてくれます。 この手続きの中で、御依頼者の代理人である私の方から、①本件事故の過失割合を被害者側に15パーセント認めることは妥当でないこと、②逸失利益の喪失期間を39歳までに限定するのは、相当でないことを資料等に基づき主張をしていきました。 最終的には、御依頼者側にも一部過失割合を認めましたが、概ねこちらの主張を認める内容で、紛争処理センターからは斡旋案を提示してもらいました。相手方の保険会社もこの斡旋案を受け入れ、冒頭で記載をした1519万円で和解が成立しました。
当初提示されていた約770万円の賠償金額が、1519万円で裁判外の和解ができたケースの
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