その場限りの解決ではなく、先の人生まで考えて依頼者に寄り添う
「被害者に寄り添う仕事に」
ーー弁護士を目指したきっかけや理由についてお聞かせください。
もともとは検察官を目指していました。幼いころに刑事事件の裁判を報道で見て、「刑が軽すぎるのではないか。自分が被害者の遺族だったらとうていこんな刑罰では許すことはできない」と疑問に思ったことがありました。
そのことを警察官だった父に話すと、検察官という職業の存在を教えてくれたんです。「検察官になれば、罪を犯した人にふさわしい刑罰を与え、被害者に寄り添えるのではないか」。子どもながらにそんな風に考えて、将来は法曹になりたいと思うようになったんです。
ですが、司法試験に合格して修習を受けるうちに、より被害者の身近で、被害者に寄り添って被害者の救済を手助けできるのは弁護士ではないかと考えるようになりました。また、就職説明会で医療過誤を扱っている法律事務所の話を聞いた時に、得意科目を活かして医療分野に携わりたいと思い、弁護士の道に進む決意をしました。
ーー学生時代はどのように過ごされていましたか?
法律相談部に所属し、弁護士の先生の指導の下、過去の判例を参考にして、一般の方の相談に答えるという活動をしていました。
検察官になることを目指して勉強していたものの、自分に自信がなかったものですから、夢を諦める日が来るかもしれないと思っていたんです。その時に後悔しないように、法律を使った活動をしておきたいと思ったのが、法律相談部に入った理由でした。
きっかけは後ろ向きな理由でしたが、夏休みに法律勉強の合宿をしたり、弁護士過疎地域に出向いて相談会を開いたりなど、法律相談部の活動は役立つことばかりで、入部して良かったと思っています。
ーー注力分野をお聞かせください。
いまの事務所に就職した理由でもある医療過誤に注力しています。医療過誤に実績のある事務所として知られているため相談件数も多いですし、経験豊富な上司の元で学ばせてもらっています。
また、女性から離婚や性被害などの問題で相談を受けることも多いです。男性から被害を受けた方にとっては、男性弁護士に相談するのは勇気のいることだと思います。同じ女性として、そうした方たちの力になりたいと思っています。
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
依頼者に寄り添うことを第一に考えています。離婚問題が特にそうなのですが、事件が解決すれば終わりというわけではなく、結果は依頼者のその後の人生に続いていきます。生活環境が大きく変わることもありますし、親権が関係していれば子どもの将来にも影響を与えます。
「面会交流で会わせたくない」という依頼者に、「それは子どものためにならない」と伝えたことがあります。子どもの将来を考えた時に良い判断とは思えなかったですし、依頼者にも不利益だと思ったからです。
その場限りの解決ではなく、先のことまで考え、依頼者にとって最良の解決を目指すことが大事だと思います。そのためには依頼者と密に話をして、信頼関係を築くことが大切だと思っています。
ーー弁護士として活動してきた中で印象に残っているエピソードを教えてください。
子どもの引き渡し案件で依頼者に代わって子どもを迎えに行った時、相手方の男性から「なんでお前なんかに渡さなければいけないんだ!」とすごまれたんです。
毅然とした態度で臨まなければいけないと気持ちを奮い立たせましたが、男性から強い言葉で責められるのは恐怖を感じました。依頼者がこうした思いをずっと続けていたのだと考えると、無事に解決できて本当に良かったと思いましたし、弁護士が間に入ることには意味があるんだと実感することができました。
他に、弁護士としては満足のいく結果ではなかった事件で、依頼者から「話を聞いていただいて気持ちが晴れました」と言っていただいたことがあります。裁判の結果がすべてではなく、依頼者が納得できる解決が大事なんだと思いました。
これらの事件を通じて、弁護士の存在意義を強く認識したように思います。
研鑽を積んで医療過誤事件を専門分野に
ーー趣味や休日の過ごし方について教えてください。
旅行とカメラが好きで、コロナになる前は一眼レフカメラを持って旅をしていました。コロナ禍で旅行ができなくなってからは、近所に出掛けて撮影をしています。
これまで旅行した中では、モルディブが印象に残っています。国内なら静岡が好きです。静岡は観光スポットが多く、1回の旅行では回りきれないので何度も行ってしまいます。
旅行は気分転換にもなりますし、知見を増やすことは依頼者と話をするときの話題づくりにもなるので、また自由に旅行できる日が来てほしいと思います。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
医療過誤を専門的に扱える弁護士になりたいと考えています。そのためにも、いまの事務所でしっかり研鑽を積むことが必要だと思っています。
また、頼りやすい弁護士でいたいと思います。弁護士は敷居が高いと思われがちですが、困った時にすぐに頼っていただけるような弁護士であり続けたいと思っています。
ーー最後に、トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
悩みがある時は相談していただくのが一番だと思います。相談することで解決策が見つかることもありますし、もしかしたら深刻に悩むような問題じゃないかもしれません。
相談していただければしっかりアドバイスさせてもらいますし、話しづらい内容であったり、話すのが苦手という場合でも誠実に対応させていただきます。
弁護士に緊張する必要などありませんので、気軽にご相談いただければと思います。