家本 誠 弁護士
労災手続きについて 後遺症の程度などについて、都道府県労働局長が委嘱する地方労災医員が医学に関する専門的知識について、意見を述べたりします。また当然主治医の作成した診療録、診断書、後遺症診断書などについても、調査をしたりします。そのため労災手続きにおいて、事前に主治医の先生に、担当弁護士である私から質問状を出して、それにご回答を頂きました。この回答書も前記労災手続きにおいて、提出をしておきました。その結果、労災手続きにおいて、膝の後遺症の程度については、8級として認定をしてくれました。しかし前述した事前認定において、12級6号と判断されていた手関節の後遺症が、労災手続きにおいては、14級9号という低い等級として認定されてしまいました。この場合、労災手続きでは一番重い後遺症の等級が8級、その他2つの後遺症は何れも14級9号になってしまうため、併合しても8級という等級を繰り上げることができません。13級以上の等級に該当する後遺障がいが2つ以上ある場合には、重い方の等級を1級繰り上げることができますが、前述したように、8級以外の後遺症の等級は、何れも14級として判断されたたため、8級という一番重い等級を1級繰り上げることができないことになります。この点が、何故重要であるのかと言うと、労災の場合、後遺症が7級以上として認定されると、労災年金の支給が認められるからです。後遺症が7級の場合、年間で90万円程度の労災年金の支給を受けることができます。そのため労災手続きにおいて、後遺症の程度が8級か、それとも7級かは大きな違いが将来的に生じることになります。労災保険審査請求について 御依頼者の手関節の後遺症が、事前認定と同様、12級6号として労災においても認定してくれれば、御依頼者の後遺症等級は併合7級となり、労災年金の支給も受けることができるようになります。そこで併合8級という労災保険給付に関する判断を争うため、労災保険審査請求を申し立てることにしました。この審査請求は、前述した併合8級という労災保険給付の決定に対する不服手続きになります。 この手続きにおいても、御依頼者の主治医の先生に協力を得て、CTなどの画像を証拠として提出するとともに、主治医の意見書なども追加で証拠として提出をしていきました。 その結果、この審査請求の手続きにおいて、手関節の後遺症を12級6号として判断してもらい、最終的には、併合7級として判断をしてもらうことができました。それにより、御依頼者には、労災年金の支給という成果を得ることができました。この労災年金は将来的に続きますので、非常に大きな成果であったと思います。事前認定の結果に対する異議申立手続きについて 実は、労災の手続きで併合7級が認められましたが、前の部分で述べたように、損害保険料率算出機構の事前認定では、併合9級として認定されたままですので、この事前認定の併合9級という認定についても、その判断を変更しておく必要があります。そのための手続きが、前述した事前認定の結果に対する異議申立手続きということになります。但し既に労災手続きにおいて、併合7級として判断をされているため、実際にはこの異議申立手続きにおいても、前記労災の判断を尊重して、併合7級として判断してくれる可能性が極めて高いことは言うまでもありません。実際、異議申立手続きにおいて、労災保険審査請求における決定書を資料として添付したところ、損害保険料率算出機構においても、併合7級という事前認定を速やかにしてくれました。
保険会社からの当初1700万円の提示額が、最終的には3900万円で和解ができたケースの
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