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保険会社から高い過失割合を主張された事故で、訴訟により過失を大幅に減らし、損害額も認められた事例
相談前の状況
依頼者は、自動車を運転中、交差点に進入してきた別の自動車と衝突する交通事故に遭いました。
事故後、首や肩などに痛みやしびれが生じ、複数の医療機関で一定期間の治療を受けました。
治療を続けても症状が残ったため、後遺障害の申請も行われました。
一方、事故の過失割合について、依頼者と相手方保険会社との間に大きな見解の相違がありました。
相手方保険会社は、依頼者側の運転にも事故の発生に影響した事情があったとして、依頼者にも4割程度の過失があるとの見解を示していました。
しかし、依頼者としては、相手車の交差点への進入方法などを考えると、自分にそこまで大きな過失があるとは納得できませんでした。
また、治療の必要性や事故後に残った症状についても相手方から争われる状況となったため、最終的には訴訟による解決を図ることになりました。
解決への流れ
訴訟では、過失割合だけでなく、治療の必要性、後遺障害、事故と症状との因果関係、休業損害など、複数の点が争点となりました。
まず、過失割合については、ドライブレコーダー映像や警察の事故記録などを改めて確認し、事故直前の双方の車両の動きを時系列に沿って整理しました。
相手方は、依頼者側の方向指示器の表示などを理由として、事故の発生について依頼者にも大きな責任があると主張していました。
しかし、映像を詳細に確認すると、方向指示器が表示されていた時間や位置関係と、実際に事故が発生した場面との間には違いがありました。
また、相手車の道路には一時停止規制があり、相手方が十分な安全確認を行わないまま交差点に進入したことも重要な事情でした。
そこで、相手方が指摘する一部分だけではなく、事故直前の双方の車両の動き全体を踏まえて過失割合を判断すべきであると主張しました。
人身損害についても、肩の症状などが交通事故によって生じたものなのか、それとも加齢性の変化などによるものなのかが争われました。
この点については、事故前の治療歴、事故直後からの症状の経過、画像所見などを詳細に確認しました。
さらに、整形外科の専門医に医学的な検討を依頼し、画像所見や症状経過を踏まえて、事故と症状との関係について専門的な意見を取得しました。
治療内容の一部についても相手方から必要性を争われましたが、主治医への照会などを行い、治療の経過や必要性を裏付ける資料を提出しました。
このように、事故状況については映像や警察資料、人身損害については診療記録、画像資料、主治医の意見、専門医の医学的見解などを用いて、双方の争点について立証を行いました。
その結果、裁判上の和解では、相手方保険会社が当初主張していた4割程度の過失から、1割台まで依頼者の過失を減らす内容で解決することができました。
また、治療費や休業損害、後遺障害に関する損害などについても争われていましたが、損害額については当方が主張していた内容が認められ、その金額を基礎として過失割合のみを調整する内容で裁判上の和解が成立しました。
國田 修平 弁護士からのコメント
交通事故の過失割合について、保険会社から示された数字を必ず受け入れなければならないわけではありません。
本件でも、相手方保険会社からは依頼者にも相当程度の過失があるとの主張がなされていました。
確かに、依頼者側にも相手方から指摘された事情が存在していました。
しかし、交通事故の過失割合は、一つの事情だけを取り出して判断するのではなく、事故直前の双方の車両の動き、道路状況、交通規制、事故を回避できた可能性などを総合的に検討する必要があります。
本件では、ドライブレコーダー映像と警察資料を照らし合わせ、事故直前の状況を細かく検討しました。
その結果、相手方保険会社が当初主張していた過失割合から大幅に修正され、依頼者の過失を1割台とする内容で解決することができました。
また、本件では過失割合だけでなく、事故後に残った症状と事故との因果関係、治療の必要性、後遺障害、休業損害などについても争いがありました。
特に、交通事故後に肩などの症状が残った場合、相手方から「事故によるものではなく、もともとの加齢性変化によるものではないか」と主張されることがあります。
そのような場合、単に症状があることを説明するだけではなく、事故前の治療歴、事故後の症状経過、MRIなどの画像所見、主治医の見解などを整理することが重要です。
本件では、さらに専門医による医学的な検討も行い、相手方の主張に対して医学的な観点から反論しました。
その結果、損害額についても当方の主張が認められ、過失割合のみを調整する形で裁判上の和解が成立しました。
交通事故では、過失割合と損害額の双方について争いになることがあります。保険会社から示された内容に疑問がある場合には、事故状況と医療記録の双方を確認し、具体的な証拠に基づいて検討することが重要です。
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