交通事故の解決事例
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自賠責14級の認定から追加立証を重ね、併合12級・約1100万円で和解した事例

40代 男性
この事例の依頼主 40代 男性

相談前の状況 依頼者は、バイクで交差点を直進していたところ、対向車線から右折してきた自動車と衝突する交通事故に遭いました。

事故により、大腿骨骨折、鎖骨骨折、肋骨骨折などの重傷を負い、救急搬送されたうえで長期間の入通院治療を受けました。

療後も、大腿部から膝にかけての痛みや歩行時の支障などが残りました。
また、事故後には不安、抑うつ気分、不眠などの精神症状も生じ、医療機関で継続的な治療を受けていました。

後遺障害について自賠責保険の認定を受けたところ、大腿骨骨折後の大腿部から膝にかけての痛みなどについては14級が認定されましたが、精神症状については後遺障害非該当との判断でした。

しかし、依頼者には身体症状・精神症状の双方が残っており、復職後にも再び休業を余儀なくされるなど、仕事への影響も続いていました。

そこで、自賠責の認定結果だけでは実際の後遺障害や損害が十分に評価されていないとして、訴訟によって適正な賠償を求めることになりました。

解決への流れ 訴訟では、後遺障害の程度、長期間にわたる休業の必要性、症状と事故との因果関係、逸失利益、過失割合など多岐にわたる争点について主張・立証を行いました。

まず、大腿骨骨折後の痛みについて、自賠責では14級とされていましたが、診療記録や画像資料を改めて精査しました。
その結果、骨折部に骨欠損が残っていることや、将来的に膝関節の症状が進行する可能性などが確認できたため、主治医から追加の医学的意見を取得しました。
さらに、第三者の整形外科専門医にも医学鑑定を依頼し、骨折後の状態や仕事への影響について専門的な評価を得ました。

休業損害についても、相手方は比較的早い時期から仕事への復帰が可能であったと主張していました。
しかし、依頼者の本来の仕事はデスクワークではなく、立ち作業や移動、物品の運搬などを伴うものでした。
そこで、診療記録、勤務先の資料、産業医の判断などを整理し、実際の職務内容と身体症状を踏まえれば、相手方が主張する時期に通常勤務へ復帰することは困難であったと反論しました。

また、事故後に生じた不安や抑うつ、不眠などの精神症状についても争いがありました。
この点については、精神科の主治医へ医療照会を行うとともに、第三者の精神科専門医による医学鑑定も実施しました。
診療経過や復職後に症状が再び悪化した経緯などを整理し、精神症状についても事故後の一連の症状として評価すべきであると主張しました。

このように、診療記録の精査、主治医への照会、整形外科及び精神科の専門医による医学鑑定などを通じて、身体面・精神面の双方について追加の立証を重ねました。

その結果、最終的な和解では、身体症状と精神症状を合わせて併合12級を前提として損害を評価することとなり、既払金を除いて約1110万円を支払う内容で訴訟上の和解が成立しました。

國田 修平 弁護士 國田 修平 弁護士からのコメント 交通事故の後遺障害について、自賠責保険で等級が認定されている場合でも、その認定内容が訴訟における最終的な評価になるとは限りません。

本件では、大腿骨骨折後の痛みなどについて14級が認定されていましたが、訴訟では、診療記録や画像資料も含めて、後遺障害の程度を改めて検討しました。
特に、骨折後の神経症状や痛みについては、画像所見、骨癒合の状態、主治医の見解など、客観的な医学資料との整合性を丁寧に示すことが重要になります。

また、休業損害や逸失利益については、単に「仕事に復帰したかどうか」だけではなく、実際の職務内容や勤務先による配慮、症状によってどの程度仕事が制限されているのかを具体的に確認する必要があります。

本件では、主治医への照会に加え、整形外科専門医による医学鑑定を実施しました。
さらに、事故後に生じた精神症状についても、精神科専門医の医学的意見を取得し、身体面とあわせて主張・立証を行いました。

その結果、最終的には自賠責の14級という認定にとどまらず、併合12級を前提として損害を評価する内容で和解することができました。

交通事故の後遺障害は、認定された等級だけを見るのではなく、診療記録や画像所見、仕事への具体的な影響などを踏まえて、損害全体を検討することが重要です。

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