依頼者の感情を受け止めることがトラブル解決の第一歩〜交渉を重ね、納得できる結論に導く
銀行員から弁護士に転身
ーー弁護士になるまでの経緯を教えてください。
大学は経済学部で、法律とは無縁な学生時代でした。弁護士になることは全く考えず、卒業後は銀行に就職しました。
銀行業務では、法律に触れる機会が多くありました。それまで、抵当権などの権利について全く知らなかったのですが、少しずつ勉強するうちに、法律が社会全般を動かすルールだと分かり、「もっと勉強したい」と思ったんです。
また、日々仕事をするなかで「立場が弱い人を助ける存在でありたい」と常々思っていたことから、法律によって人を助ける弁護士の仕事にとても惹かれました。
法律をしっかり学び、弁護士を目指そうと決意して、7年間勤めた銀行を退職しロースクールに入学しました。卒業までの3年間は、人生で一番勉強に打ち込んだ期間でしたね。
ーーどのような相談を受けていますか。
最も多いのは離婚、慰謝料請求、相続といった家事事件です。
家事事件は自分で相手方と交渉する方もいますが、間違った対応をすると問題をこじらせてしまう恐れもあります。できれば、行動を起こす前に弁護士に相談してほしいと思います。
「タイミング」の重要性 感情的になりがちな離婚の円満な解決法
ーー仕事をする上で心がけていることはありますか?
依頼者の話をよく聞くことです。家事事件は当事者が感情的になりやすく、依頼者はストレスを抱えています。私と話すことで少しでもガス抜きしてもらえればと思い、感情的な主張も含めてじっくり話を聞くようにしています。その上で、依頼者の主張が法律上成り立つのかを丁寧に説明します。
もう1つ大切にしているのは、タイミングです。依頼者に対してはできるだけ素早い対応を心がけていますが、相手方に対しては、必ずしも、スピーディーな対応が得策とは限りません。
依頼者と同じように相手方も感情的になっている場合は、お互いが冷静に考えられるようになるまで一旦交渉をストップするなど、あえてブレーキを踏んだ対応をします。こうすることで、感情的な議論になることを避け、双方が納得できる結論に着地できる可能性が高まると考えています。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象的だったエピソードを教えてください。
相続事件で、総勢37人の相続人を相手に遺産分割協議をしたことがあります。
まず、37人全員とコンタクトを取るまでにかなり時間がかかりました。その上、高齢の相続人が多かったので、協議の途中で認知症の症状が出て判断力が低下してしまう方や、亡くなられる方もいました。成年後見人をつけたり、新たな相続が発生してその手続きに追われたりと、複雑な対応が必要になったことを覚えています。
大変でしたが、最終的には協議がまとまりました。なかなか経験できない貴重な案件として記憶に残っています。この案件を経験したおかげで、相続人が十数人程度の案件であれば大変だとは感じなくなりましたね。
ーープライベートについても伺います。休日の過ごし方や趣味を教えてください。
最近は忙しくて休日も仕事をすることが多いのですが、時間があるときは家事をしたり、子どもと遊んだりしています。
趣味は、子どもとプランターで野菜を育てることです。今はトマトを植えています。あとは、裁判例の検索も好きです。裁判所の判断や当事者の主張を知ることで仕事のヒントが得られるので、よく調べています。
ーー今後の展望について教えてください。
これまで通り、1つ1つの案件に真摯に取り組んでいきます。有難いことに家事事件と破産の依頼を多くいただいているので、この2分野を柱として、依頼者のニーズに応えたいと思います。
ーートラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
自分の悩みが法律問題なのかわからず、弁護士に相談すべきか迷っている方もいると思います。でも、ためらわずに一度相談してみてください。その悩みが法律で解決できることなのかも含めて、弁護士がアドバイスします。
今は多くの事務所が初回の相談を無料で承っています。悩みを軽くするためにカウンセリングを受けるぐらいの感覚で、気軽に相談してもらえればと思います。