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「もう浮気はしない」誓約書も無意味…4人の女と不倫する夫 妻の逆襲
写真はイメージです(xiangtao / PIXTA)

「もう浮気はしない」誓約書も無意味…4人の女と不倫する夫 妻の逆襲

「夫が複数の女性と浮気を繰り返しています。限界なので、離婚したい」。このような相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者によると、2年前、夫は女性2人と同時に不倫していたといいます。そのときに「もう浮気はしない」という誓約書を書いたようです。

しかし、今年に入り、新たに2人の女性と不倫していることが発覚。相談者は「私が知るかぎり、女性は4人います。1人あたり200万円として、夫に800万円の慰謝料を請求したい」と考えています。

不倫相手が複数いた場合、慰謝料の総額は増えるのでしょうか。

●慰謝料額はケース・バイ・ケース

慰謝料は「精神的な苦痛」に対する損害賠償のことをいいます。「精神的な苦痛」をお金に換算することは難しいことから、慰謝料の客観的な算定基準はありません。そのため、慰謝料額はケース・バイ・ケースで異なります。

今回のように、夫に不倫相手が複数いたとしても、妻は夫と不倫相手全員それぞれに慰謝料を請求することができます。また、相談者のように、夫のみに請求することも可能です。

慰謝料について話し合いで解決できそうになければ、調停、訴訟へと進むことになります。

●不倫相手が複数=慰謝料の金額が増えるわけではない

不倫相手に対する慰謝料は200万円から300万円程度が多く、配偶者に対する慰謝料額よりも少なくなることがほとんどです。

ただし、今回のように不倫相手が複数いたとしても、慰謝料の金額が比例して増えるわけではありません。そのため、今回のように4人の不倫相手がいた場合、基本的には800万円から1200万円にはならないということです。

なお、夫が不貞行為による慰謝料全額をまとめて妻に支払った場合は、妻はほかの不倫相手にさらに慰謝料を請求することはできません。

プロフィール

田中 真由美
田中 真由美(たなか まゆみ)弁護士 あおば法律事務所
あおば法律事務所共同代表弁護士。熊本県弁護士会所属。「親しみやすい町医者のような弁護士でありたい」がモットー。熊本県弁護士会子どもの人権委員会、両性の平等に関する委員会所属。日弁連男女共同参画推進本部委員、家事法制委員会委員。得意分野は離婚、家事全般。

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