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「本を届ける移動図書館車」で子どもたちを笑顔に…徳島県石井町、ふるさと納税で1700万円集まる
惜しまれながら老朽化のために「引退」した移動図書館車「ふじっこ号」(石井町提供)

「本を届ける移動図書館車」で子どもたちを笑顔に…徳島県石井町、ふるさと納税で1700万円集まる

ふるさと納税で移動図書館車を——。徳島県石井町で、町内の幼稚園や保育園をまわっていた移動図書館車が、老朽化により2016年8月、町民に惜しまれつつ引退した。しかし、本を読みたいという子どもたちやその保護者から復活させてほしいという声が高まったため、石井町は昨年6月から今年3月にかけてふるさと納税で寄付金を募ったところ、予想を上回る1700万円以上が集まったという。その「作戦」とは?

●町役場の職員たちが町内を歩いて返礼品を増やす

石井町にはもともと図書館がなく、公民館に図書室が設置されているだけだった。そこで、他市から譲られた移動図書館車「ふじっこ号」で、町内の幼稚園や保育所を中心に子どもたちへ本を届けていた。しかし、老朽化により「ふじっこ号」は引退、移動図書館車は廃止された。

廃止後もボランティア団体が個人の車を用いて、読み聞かせを行っていたが、町民からは移動図書館車復活を求める要望が多く、新車購入の費用をふるさと納税で募ることにした。これまで、幅広い「使い道」が設定されていた石井町のふるさと納税だったが、今回は具体的に移動図書館車のプロジェクトを紹介、支援を募った。さらに、町役場では移動図書館車購入支援のパンフレットを作成、道の駅など様々な施設で配布。職員が町内を歩き、昨年春には70品目だった返礼品も、昨冬までに100品目に増やした。

効果は絶大で、複数のメディアにこのプロジェクトが取り上げられ、当初は新車購入費用の1000万円が目標だったが、最終的には約1700万円が集まったという。町役場では「ふるさと納税の使い道をわかりやすく伝えたことで、多くの方の共感を得ることができました」と話している。石井町では今年度中に移動図書館車を購入し、来年度からの運行を目指している。

(弁護士ドットコムニュース)

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