6月20日、「違法ダウンロード」と呼ばれる違法にアップロードされた音楽ファイルなどをダウンロードする行為について、刑事罰を導入する著作権法改正案が可決された。この違法ダウンロード行為の刑事罰化について、弁護士ドットコムに登録する弁護士に賛否とその理由について意見を聞いてみた。
違法ダウンロードの刑事罰化については、国会議員や知識人、そして一般のインターネットユーザーの間でも賛否両論が繰り広げられているが、意見を寄せた弁護士の間でも賛否がちょうど半々に分かれる結果となった。
賛成派の弁護士は、著作権の保護を全うするためには刑事罰化が必要であるという認識を示しており、違法にアップロードされた著作物に対するダウンロードの現状から、より厳しい規制を導入する必要があるという見解に立ったものと思われる。
一方反対派の弁護士からは、著作権保護の必要性については理解を示しつつも、刑事罰化によって警察が国民に対して恣意的な捜査を行なうことも可能になるという懸念が述べられた。
今回の改正法案は今年10月1日より施行されるが、大多数の国民が罰則の対象となり得る規制だけに、実際にはどのように運用されることになるのか。今後も賛否両論の議論が続きそうだ。