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脚立で生活道路ふさぐ「撮り鉄」に怒りの声 マナー違反じゃなくて「道交法」違反か?
写真はイメージ(マハロ / PIXTA)

脚立で生活道路ふさぐ「撮り鉄」に怒りの声 マナー違反じゃなくて「道交法」違反か?

珍しい列車を撮影するため、撮り鉄が道路を脚立でふさいでいた――。そんな様子を写した画像がSNS上で広がっています。道路を脚立でふさぐ行為は道路交通法に違反しうると弁護士は指摘しています。

●「脚立で道塞ぐな。ほんま」

話題になっているのは、2月25日のツイッターの投稿です。

〈今日琵琶湖線で臨時列車走ったらしくて、撮り鉄山盛りやったんはええけど脚立で道塞ぐな。ほんま。〉

JR西日本の乗務員訓練のために走らせた臨時列車が撮り鉄たちの狙いだったようです。アップされた写真をみると、道いっぱいに並べられた脚立で、車が通れるような状態ではなくなっているようにみえます。

それに続く一連の投稿によれば、撮影場所は、JR琵琶湖線付近で、「地元の人の生活道路」だそうです。

投稿者は〈散歩してたおじさんが怖がって遠回りしたんや。私声掛けて突っ切ってその時注意したけど、そもそも道いっぱいに広げたらあかんのくらい大人ならわからんのか〉と嘆きます。

ツイッターには「道路交通法違反でしょ」「このサイズの脚立や梯子を乗せてきた車も駐車禁止場所や私道に停めてないか心配です…」とのコメントが寄せられています。

マナーの問題ではなく、法律違反にあたるのでしょうか。濵門俊也弁護士に聞きました。

●法的には、物を「みだりに道路に置いてはならない」とされている

脚立で道路を塞ぐ行為は、道路交通法違反にあたりえると思います。

「何人も、交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならない」(道交法76条3項)と規定され、違反すると、3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

ただ、道交法の罰則は、主に車両の運転者に科されるものであり、歩行者に適用するかどうかは、現場に臨場した警察官の判断に委ねられることになります。

プロフィール

濵門 俊也
濵門 俊也(はまかど としや)弁護士 東京新生法律事務所
当職は、当たり前のことを当たり前のように処理できる基本に忠実な力、すなわち「基本力(きほんちから)」こそ、法曹に求められる最も重要な力だと考えております。依頼者の「義」にお応えします。

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