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皇居ランナーとのトラブル、法的にはどのように対応できるか

皇居ランナーとのトラブル、法的にはどのように対応できるか

昨今のランニングブームに伴い、皇居を周回するいわゆる皇居ランナーが増加している。皇居周辺では土日や祝日のみならず、平日の夕方以降も仕事帰りにランニングに励む人が多く、その数は多い日で1万人を超えるとされるほどだ。

しかしその一方で、歩行者との接触など、ランナーに起因するトラブルも増加しているという指摘がある。皇居周辺には専用のランニングコースがあるわけではなく、ランナーは歩道もしくは車道を走ることになるが、特に歩道は決して広いわけではなく、歩行者とぶつかってしまう危険性が高い。

千代田区の調査によれば、歩行者の約3割が歩行中にランナーに対して危険を感じたことがあるということで、区は注意看板などによる対策を実施してきたが、現時点では充分に改善されたとは言い難い状況である。もちろん、多くのランナーは歩行者に注意しながらランニングを楽しんでいるものと思われるが、なかには一部のモラルのないランナーから罵声を浴びせられたという苦情もあるようだ。

それでは、もし歩行者としてランナーとぶつかりケガを負うなどのトラブルに遭ってしまった場合、法的にはどのような対応を取ることができるのだろうか。

岡田晃朝弁護士によると、
「ランナーは道路交通法上、『歩行者』として扱われます。『歩行者』も、道路交通法第2章に法規制はあり、これらの規制に反していれば、刑事罰もあり得ます。また、ランナーが歩行者とぶつかった場合、ランナーに、過失があれば民事上の損害賠償責任を負います。」

「ランナーは歩行者に比して、通常、移動速度は速く、体調面で疲労があり、視野も限られます。歩行者と同一方向の移動でしたら、ランナーは歩行者を後ろから抜くことになります。そのような状況を考えれば、万が一事故が起きた場合、ランナーの方が歩行者より過失が大きいとみられる可能性が高いでしょう。」

「ランナーについて、今後、トラブルが続くようでしたら、条例などにより、法規制がされる可能性も無いとは言えないでしょう。」

つまり、法律上ではランナーも「歩行者」ではあるものの、もしランナーが歩いている人にぶつかってケガを負わせてしまうようなことになれば、ランナーの方により過失があったとされる可能性が高く、歩いている人は損害賠償を請求できることになりそうだ。

常識的に考えれば当然の帰結といえそうだが、このままトラブルが絶えないようでは皇居周辺というせっかくの素晴らしい場所が規制されることにもなりかねず、皇居ランナーにはより一層の注意が求められる。

(弁護士ドットコムニュース)

プロフィール

岡田 晃朝
岡田 晃朝(おかだ あきとも)弁護士 あさがお法律事務所
あさがお法律事務所 訴訟業務はもちろん、それ以外にも大学院での講義や企業講演、取材対応などを幅広く業務を行なっている。兵庫県弁護士会所属。趣味はギター、料理。

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