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「学生と不適切な関係持った」 上智大が林道郎教授を懲戒解雇、セクハラ訴えた女性「理解してもらえうれしい」
東京・四谷の上智大学(2021年10月、弁護士ドットコム撮影)

「学生と不適切な関係持った」 上智大が林道郎教授を懲戒解雇、セクハラ訴えた女性「理解してもらえうれしい」

当時学生だった女性と不適切な関係を持ったとして、上智大学は3月4日、美術評論家で国際教養学部教授の林道郎氏を懲戒解雇処分にしたと発表した。処分は2月28日付。

林氏は2021年4月、元学生の女性から、10年にわたってセクハラやアカハラを受けたとして慰謝料をもとめる裁判を東京地裁に起こされた。この提訴後、林氏は大学側に退職の意向を伝えていた。

●上智大学は学生相談や研修を強化へ

上智大学によると、大学の調査によって、林氏が女性と関係を持っていたことが確認され、就業規則に基づいて処分をおこなったという。

上智大学は「本学の求める高い倫理観に基づき学生の模範となるような教育者の姿から逸脱した行為を行ったと認められたことによるものです。このことを重く受け止め、心よりお詫び申し上げるとともに、今後、再発防止に全力を尽くします」としている。

2021年9月にこの問題が報道されると、林氏は美術評論家連盟の会長職を辞任した。また、上智大学の学生団体「Gender Equality for Sophia」が林氏の行為に抗議し、大学側に適切な処分と再発防止を求める署名活動をおこなうなど、注目を集めていた。

今回の処分を受けて、女性は弁護士ドットコムニュースの取材に対して、次のようにコメントした。

「何年も前のことですが、学生時置かれた状況をご理解いただけて嬉しく思っております。似た被害を受けた・受けている方々の気づきのきっかけに少しでもなれば嬉しいです。

また、注意喚起のため在学生へ届いて欲しかったのですが、報道後すぐに署名活動をしてくださったGender Equality for Sophiaの学生たちには逆にとても勇気づけられました。彼・彼女らや応援してくださった方々にこの場をお借りして深く感謝申し上げます」

上智大学では今後、再発防止のために学生相談や、教職員への研修を強化していくという。

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