受験生時代の苦難を乗り越え、憧れの弁護士に
ーー弁護士を目指した理由やきっかけを教えてください。
最初は漠然とした憧れでした。中学生の頃に観たドラマかアニメで弁護士のキャラクターが活躍する姿を見て、素朴に「弁護士は困っている人を救う仕事なんだ」「かっこいいな」と思いました。
司法試験の勉強を始めたのは大学3年生の頃です。法曹を目指していた友人から影響を受けたことと、当時は就職氷河期で、企業への就職は厳しそうだから資格でも取ろうかと思ったことがきっかけです。
当時は旧司法試験の時代で合格率は数パーセントの狭き門でした。試験を受け始めた当初、実家が裕福ではなく予備校代を捻出できなかったため独学するしかなく、かなり苦戦しました。何度か挑戦しても結果が出なかったので、「やはり予備校に通おう」と決めて、それからはアルバイトで予備校代を稼ぎながら勉強を続けました。
受験生時代でもっとも辛く、無力さを感じたのは父が病気で他界したときです。当時、病院の対応に疑問を感じたのですが、私には何もできず弁護士になった姿を父に見せることもできなかった。その悔しさをバネに7回目の試験に挑戦し、合格できました。今、弁護士として仕事ができているのは父のお陰だと思っています。
交通事故・中小企業法務・相続に注力
ーー注力している分野を教えてください。
幅広く一般民事の分野を扱っていますが、特に注力しているのは交通事故・中小企業法務・相続の3分野です。
ーー交通事故において、弁護士に依頼するメリットは何でしょうか?
保険会社から支払われる保険金の額が増える可能性が高いことです。保険会社に対して「弁護士が入ることになりました」と手紙を送るだけで、特に交渉していないのに保険金の提示額が上がることもよくあります。
弁護士が入るかどうかで、最終的に受け取れる保険金の額がかなり変わってくるので、弁護士に依頼するメリットは大いにあると思います。
ーー中小企業からはどのような相談を受けますか?
「不利な取引に応じてしまった」「売掛金を回収できない」「従業員から残業代を請求された」など、様々な相談を受けます。
中小企業が法律トラブルに遭う背景には、人手不足や資金が足りないなどの理由で法務部が存在しないことや、経営者が全く法律の知識がないなどの事情があります。その結果、契約書を交わさず口約束だけで取引をしてしまったり、知らないうちに法律に反する労働環境を作ってしまったりして、トラブルが生じています。
ご相談に来た経営者には、トラブルへの解決策を示すだけではなく、同じようなトラブルが発生することを防ぐには何をすべきか、といった予防のためのアドバイスもしています。
ーー相続分野を取り扱うにあたって心がけていることはありますか?
相続が絡むトラブルでは、相談者が感情的になってしまうことが少なくありません。ただ、相手が感情的になっていたとしても、私はあくまでも冷静に話を聞き、法的な解決が可能かどうかをハッキリ伝えるようにしています。解決策を説明する際はなるべく丁寧に、分かりやすく伝えることを心がけています。
相談を受けた段階では解決できるか断言できない場合は、その旨をお伝えし、調査をした上で改めて回答します。残念ながら法的な解決が難しいケースもあります。その場合は、相談者が納得できるよう伝え方に気をつけながら、解決が難しい理由を説明します。
「敷居が高い」と思わず、早めの相談を
ーーどのタイミングで弁護士に相談すべきでしょうか?
とにかく、早めに相談することが肝心です。
交通事故分野では、事故から日数が立ちすぎると過去の被害を立証できなくなり、適切な金額の保険金を受け取れない可能性があります。企業法務では、不利な取引に合意したり契約書にサインしてしまうと手遅れになり、泣き寝入りを余儀なくされる恐れがあります。相続分野では、早めに相談していただければ事前に財産管理の方法や相続分を決められるので、あとあとトラブルが生じることを防げます。
「弁護士は敷居が高い」と思われる方は多いですが、私は気軽に相談できる弁護士でありたいので、特に中小企業の経営者と交流を深めて信頼関係を築くようにしています。気軽に相談できる弁護士が1人でもいれば、取引きをおこなう前に契約書の作成やチェックを依頼したりできるので、法的なトラブルが生じることを防げると思います。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象的なエピソードはありますか?
1つは注力分野以外の事件ですが、覚せい剤取締法違反の事件で、不起訴を勝ち取れた案件を覚えています。依頼者のために有力な証拠を集め、罪を犯していないことを証明できたときは、努力が報われたと思いました。
もう1つは、上場企業の株主総会で検査役の仕事をしたことです。総会の運営の仕方や、会社と株主間の争いの実態を間近で見られて、よい経験になりました。
ーー休日のお過ごし方を教えてください。
健康管理のために、毎週ジョギングと筋トレをしています。最近はジムで身体を動かした後のサウナにハマっています。気持ちがよくて、心身のリフレッシュになりますね。定期的に運動するようになって、健康診断の数値も改善しました(笑)。
最近はコロナの影響でなかなかできませんが、以前は、中小企業の経営者と、法律やビジネスに関する勉強会も開催していました。
ーー今後の展望について教えてください。
これまで様々な事件を取扱い、経験を積んできました。個人的な展望としては、今後は、現在注力している交通事故・中小企業法務・相続に絞って対応したいと考えています。ただ、事務所としては引き続き幅広い相談に対応できる体制を維持したいので、私の注力分野以外の相談もカバーできるよう、一緒に働く弁護士の数を増やすことを検討しています。
ーー法律トラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージをお願いいたします。
弁護士は敷居が高いと思われがちですが、実際に話してみるとそうでもありません。お役に立てるよう尽力しますので、まずはご相談ください。