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「除名」された日本舞踊・花柳流プリンス「流儀に反したことは一切していない」
花柳貴彦氏

「除名」された日本舞踊・花柳流プリンス「流儀に反したことは一切していない」

「家元VSプリンスのお家騒動」としてテレビなどで報じられている日本舞踊・花柳流の後継者争いが、裁判所に舞台を移して展開されている。「花柳流のプリンス」との声もある花柳貴彦さんが現在の家元から「除名」通知を受けたのに対して、除名処分は無効だと裁判で訴えているのだ。

東京地裁で3月11日に開かれた第5回口頭弁論の後、貴彦さんは東京都内で記者会見を開き、花柳流に対する自らの思いを訴えた。

「(花柳流の)流儀に反したことは一切していない。私は、自分が流儀につくすために、会社を辞めてこの世界に来た。なぜ除名されなければならないのか、理解できない」

●背景には「花柳流の宗家家元」をめぐる争いが・・・

この裁判そのものは「除名」の是非をめぐるものだが、その背景には、3代目宗家家元の花柳壽輔(本名・花柳若葉)さんが2007年5月に急逝した後、誰が家元を継ぐべきだったのかという問題意識があるようだ。

現在、家元を名乗っている4代目花柳壽輔(本名・花柳寛)さんは裁判で、自らが花柳流の正当な宗家家元だとして、「除名処分は有効だ」と主張している。

一方、貴彦さん側は「寛氏には宗家家元としての正当性がなく、処分権限がない」「指摘されている事実は、花柳流の除名理由に該当しない」などと反論している。

●「4代目家元」の証人尋問は実現するか?

貴彦さんは、先代家元の3代目花柳壽輔(本名・花柳若葉)さんの後見人の一人だった花柳壽楽さんの孫にあたる。貴彦さんによると、貴彦さんは4代目家元の候補として、若葉さんから指導を受けていたが、若葉さんが次の家元を誰にするか正式表明しないまま、急逝してしまったのだという。

貴彦さん側は、裁判の証人として、4代目家元として活動している寛さん自身の証人尋問を求めているという。

3代目が亡くなって以降、寛さんと話す機会がほとんどなかったという貴彦さんは「なぜ除名なのか(寛さん)ご自身から直接聞きたい。流儀にとって一番いいことは何か、きちんと話したい」と語った。

一方、寛さん側の代理人は、弁護士ドットコムの取材申し込みに対して「取材には一切応じない」としている。

(弁護士ドットコムニュース)

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