正義の味方に憧れて弁護士に。たくさん悩んできたからこそ、依頼者に寄り添い解決できる喜びを実感
「困っている人を助けたい」ヒーローに憧れて弁護士を志す
――これまでのキャリアについて教えてください。
神奈川県藤沢市で生まれ、司法修習のときを除き、ずっと神奈川県内で暮らしてきました。2011年に弁護士になり、川崎市内の法律事務所に所属した後、2013年に独立して当事務所を設立しました。昨年、設立して丸10年を超えたところです。
――いつ頃から弁護士を目指されていたのでしょうか?
子どもの頃から漠然と弁護士になりたいと思っていたのですが、本気で目指したのは高校2年のときです。それまで何となく本気になれないまま生きてきて、このまま大人になったらまずいなという危機感もありました。それで、法学部に入って弁護士になろうと決意しました。
――色んな仕事がある中で、どうして弁護士を目指したのでしょうか?
幼い頃から戦隊モノや仮面ライダーといった特撮のヒーローものが好きだったんです。弱い人、困っている人を助ける正義の味方に憧れていました。
「ヒーローみたいに、困っている人を直接助けられる仕事ってなんだろう」と考えたときに、真っ先に思い浮かんだのが弁護士でした。
もちろん、医師や警察官をはじめ、困っている人を助ける仕事はたくさんあります。ただ、私自身が色んなことで悩んで、周囲から理解されず苦しんだ経験も沢山あったことから、弁護士になって、そういう人の思いを代弁したり権利を守ったりできる存在になりたいと考えたんです。
――実際弁護士になってみて、思い描いていたとおりになりましたか?
もちろんテレビのヒーローのように毎回分かりやすくはないですが、困っている人の役に立てている実感は常にあります。
特に、依頼者のために一生懸命取り組んで、その結果として気持ちが救われたと仰っていただいたときは、やはりこの仕事をしていて良かったと思います。
――大学時代は、どのように過ごされていましたか?
大学に入学した翌月から、司法試験受験予備校に通って勉強を始めました。弁護士を目指す人でも、大学2、3年から本格的に勉強を始める人が大半ですが、私は「自分の夢を実現するんだ!」という強い気持ちがあったのでそうしました。
授業にも出席しつつ、大学3、4年の頃は1日15時間くらい勉強しており、法科大学院に進学してからも勉強漬けの毎日でした。
――大学生活といえば華やかなイメージがありますが、ストイックな生活を送られていたのですね。
たしかに客観的にはそう見えるかもしれませんが、私自身は、夢に向かって正しい道を歩んでいるという実感がありましたし、法律の勉強自体も好きでしたから、楽しかったです。
――受験生時代にそれだけ努力された経験は、今も生きていますか?
もちろんです。裁判では、こちらの主張や相手の主張に対する反論を書いた書面を作成しますが、その基礎となる文章力は受験生時代に身につけました。また、法科大学院では膨大な判例や文献を読んで授業に臨んでいたので、そこで身につけたリサーチ力は今も生きています。そして何より、あれだけ努力できた経験が自信になりました。
弁護士としての力と責任を自覚し、依頼者のために全力を尽くします
――現在、どういった分野に注力されていますか?
私はいわゆる「マチ弁」として、民事事件・家事事件を幅広く取り扱っています。弁護士としてのキャリアもそれなりのものになりましたし、取り扱ってきた件数もかなり多いですから、よほど特殊な案件でなければ自信を持って対応できます。
その中でも、特に相続と不動産関係に注力しています。当事務所がある地域はオフィス街ではなく住宅街なので、相続や不動産関連のニーズが多いという理由が大きいです。不動産会社の顧問弁護士もしていますので、貸主側・借主側どちらも対応できます。ほかにも、特に交通事故の被害者側の案件はかなりの件数を抱えています。
――仕事をする上で、どういったことを心がけていますか?
依頼者の希望を実現するために全力を尽くす、ということは当然心がけています。ただ何でもかんでも正面からぶつかっていって争えば良いかというと、そういうわけではありません。極端な話、裁判に何年もかけて、精神的にもボロボロになって、相手から恨まれて、それで勝訴できたら満足かというと、そういう話ではありません。
裁判などを抱えている状態というのは、ストレスもかかりますし時間や労力も奪われます。多少譲歩してでも早期に解決して元の生活に戻る方が、中長期的に見れば依頼者のプラスになることも多いです。
依頼者は当事者ですから、目の前の出来事に感情的になってしまう気持ちもとても良くわかります。ですから私は、より広い視点で考え、依頼者にとってより良い解決を常に考えています。
――たしかに、トラブルから1日でも早く解放されたいというのは多くの方が望むことだと思います。他に心がけていることはありますか?
相手と交渉するときでも、書面を書くときでも、法律面における完成度の高さは当然として、それ以外に、「この一言を言うことで相手はどう思うだろうか」ということを常に考えています。これは相手の気分を害さないように遠慮するという意味ではなく、一つ一つの言葉にきちんと意図を持たせるというイメージです。
なんとなく言いました、反射的に言いました、どっちでも良いから残しました、ということは絶対にありません。なぜそれを言うのか、なぜそれを言わないのか、徹底的に考え抜いて無駄を削ぎ落とします。一般的に、余計な一言を言ったばかりに交渉が決裂したり、相手の感情を逆なでして必要以上に摩擦を起こすことも少なくありません。それくらい、弁護士の言葉には責任が伴うと肝に銘じています。
――弁護士の先生は、ご自身が発する一言一言に、それほどこだわりを持っているのですね。
弁護士によって、こだわる程度は全然違うと思います。相手方に付いている弁護士からの書面を見て、「どうしてこういうことを書くんだろう」と首をかしげることも少なくありません。
私は、こういったことについて、弁護士になった当初からずっと心がけているので、法律面での充実度も含め、今では誰にも負けないくらいの書面を書く自信があります。勿論、いくら優秀な弁護士でも、黒を白にできるわけではありませんから、勝つべきケースできちんと勝つ、完敗して大きなダメージを受けかねないところを最小限のダメージに抑える、そういった部分で弁護士の力量に差が出ると思っています。
――弁護士として活動してきた中で、印象的だったエピソードはありますか?
弁護士1年目に、勤務先とトラブルになって、うつ病になってしまった方から法律相談を受けました。相談の中で私が、「あなたは間違っていないですよ」という趣旨のことをお話したんです。弁護士としての見通しをお伝えしたまでなんですが、後日関係者の方から話を聞くと、その相談の直後から急速にうつ病が治り、その後は元気に仕事をされているということでした。
また、まだ若い頃に、別の依頼者から、弁護士というのは人を救う力を持っている。だからその力を正しく、困っている人のために存分に使ってくださいと言われたこともありました。
そういった経験から、弁護士の持つ力を痛感すると同時に、それに伴う責任を重く受け止めるようになりました。
――プライベートについても伺います。休日はどのように過ごされていますか?
今は子どもと遊んだり、家族で出かけることが多いです。子どもと遊んであげるというより、童心に返って一緒に遊んでいます。ギターや車とかも好きなんですが、今は仕事と家族が生活の中心です。子どもが大きくなったら、自分の趣味も再開したいです。
トラブルが起きたこと自体を悩む必要はありません
――今後の展望をお聞かせください。
会社であれば、昇進したり役職がついたりして、わかりやすいステップアップがあると思います。ところが弁護士は、1年目だろうと30年目だろうと、同じ「弁護士」です。私も弁護士としてキャリアを積んできましたので、ある意味、今までの経験とスキルで今後も普通に仕事ができます。
しかし、より依頼者の役に立つ存在になるには、知識もスキルもさらに磨いていく必要があります。そして、人間性を高める努力もしたいです。人間性を高めることで、依頼者からの信頼であったり、仕事の質であったり、必ずそういった部分に良い影響が出ると考えています。
一生懸命悩んで、もがいて、頑張っているけれど、自分ではどうしようもない。そうやって困っている人の助けになって、真面目に生きている人がちゃんと報われる世界にしていきたいなと思っています。
――最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
私自身、幼い頃から色んなことが気になったり、色んなことに悩んだりしてきました。気になることや悩みがあると、頭の中がいっぱいになってしまってそのことがずっと頭の中を回り続けてしまう気持ちも痛いほどわかります。
でもこうして弁護士になって、たくさんの人の悩みを解決してきて思うのは、「トラブルが起きたこと自体を悩む必要はない」ということです。人によっては、トラブルが起きてしまったことで自分や周りを責めたり、絶望的な気持ちになったりするかもしれません。でも、一生トラブルと無縁な人なんていません。生きていれば必ずトラブルに遭いますし、誰もが、大小問わず常に何かしらトラブルを抱えているものです。
トラブルが起こったことで悩むのではなく、それをどう解決するかということに意識を向けるほうが、きっと人生は良くなります。そして、そのトラブルが法律的なものであれば、弁護士が解決をお手伝いできます。トラブルを抱えても、弁護士に荷物を預けるようなつもりで、できる限り普段通りの生活を送れるようサポートします。
何かお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。