離婚問題に注力 どんな状況下でも依頼者の最も利益となる弁護士活動を
父と同じ道を志す
ー弁護士を目指した理由と、学生時代の思い出を教えてください。
父親が弁護士で、幼い頃から弁護士を身近に感じていました。大学に入ってから自然と、父と同じ道を志すようになりました。
司法試験に向けて本格的に勉強し始めたのは大学4年の頃でした。それまではアルバイトと、ラグビー部の活動に打ち込む日々を送っていました。平日はほとんど毎日のように練習で汗を流していました。
ー弁護士になられてからの注力分野をお聞かせください。
主に離婚分野に注力しています。浮気や不仲によって婚姻関係を解消したい方からのご相談が多く寄せられるので、ニーズにしっかり応えられるよう、特に力を入れています。
ー離婚に関する案件を扱う際はどのように進めていくのですか?
家族の事情はそれぞれですが、共通点として、まずは離婚の原因を整理し、慰謝料・子どもの親権・養育費・財産分与といった離婚の条件について決めていきます。当事者間で話合いをし、条件がまとまらなければ調停、裁判に進みます。
ー離婚問題を扱う難しさはなんでしょうか?
夫婦の間に幼い子どもがいるケースは、特に難しいと感じます。例えば、依頼者の方が離婚したがっていて、幼い子どもを連れて出ていってしまう場合があります。相手としては子どもがいなくなったことに対して感情的になり、依頼者に対して怒りをあらわにしたり、脅したりして、トラブルが一層深刻になることがあります。
ーそのような相手にはどう対応するのでしょうか?
脅しなどをやめるよう、書面を送ったりして通告します。依頼者を守るために、直接依頼者に連絡することを禁じ、必ず弁護士に連絡するように伝えることもあります。
そもそも法律上は、結婚している間は夫と妻の双方に子どもを養育する権利があるのですが、一方が子どもを連れて出て行ってしまった場合に、片方がそれを法的に止める権利があるかはハッキリしません。なので、連れて行かれた子どもを取り返そうとすることが、ただちに違法になるかは曖昧です。
幸い、暴力を用いてまで子どもを無理やり取り返そうとするケースは少なく、私もそのような方に対応した経験は今のところありません。
ー調停や裁判ではなく、話合いによる離婚が望ましいケースはありますか?
例えば、離婚を求めている依頼者自身が、不倫をしているケースです。裁判所は、夫婦関係を壊した人が、自ら離婚請求をすることは基本的には認めないスタンスをとっています。このような場合は、なるべく話合いによる離婚を成立させる方向で進めるようにします。
その際は多少金銭的な譲歩をします。通常、財産分与は2分の1ずつ財産を分け合いますが、離婚を成立させるために、相手に分与する財産の割合を多くするといったことを提案します。
ー依頼者によっては、そのような譲歩を不満に思う場合もあると思います。納得してもらうためにどのように接していますか?
離婚というのはセンシティブな問題ですので、依頼者の心が落ち着くよう、まずはゆっくりお話を聞くことを心がけています。
依頼者の気持ちや考えを理解した上で、私から、依頼者にとって何が最も利益かを説明します。離婚を望む方は、やはり財産確保より離婚成立を優先したいと考える方が多いです。財産面で譲歩することとなっても、それが依頼者にとって最終的なメリットとなることをお伝えし、納得いただけるようにしています。
質とスピードを兼ね備えたベストな仕事を
ーその他にお仕事において心がけていることはありますか?
常にベストを尽くすことが大事ですが、「巧遅は拙速にしかず」の言葉通り、仕事のスピードと質の兼ね合いが常に悩みであり、意識していることです。
例えば民事事件での保全手続や会社の破産手続、刑事事件での釈放手続や示談交渉などは期限があるのでスピードが優先されます。一方、そうでない書面の作成は急ぐ必要がないのですが、かといって内容を熟考しすぎると他の案件処理が進みません。全体の案件処理が滞留しないようにスピードと質を調整しています。
ー最近は司法修習生の指導を担当されているのですね。
ここ5年くらい担当しています。普段、刑事事件はあまり扱っていないのですが、修習生の指導を担当する際は、事件処理の方法を見せるために国選弁護事件を受けるようにしています。
修習生に事件や判例について調べてもらえると助かりますし、私も最新の判例や動向といった新しい知識を身に付けることができるので、とてもよい機会だと思っています。
苦境の中での起死回生 大事なのは諦めない気持ちと真摯な証拠集め
ー弁護士として活動してきた中で印象的だったエピソードを教えてください。
1度だけ外国人の在留特別許可の申請をする案件を担当したことがありました。その方は不法入国したのち、日本人女性と10年の交際を経て結婚、子どもも持ちました。その後、不法滞在が発覚し、入国管理局に収監されてしまったということで、妻より「夫と日本で生活できなくなってしまうのか」と相談を受けました。
不法滞在した人が本国に強制送還された場合、再度日本に入国できる可能性はほぼゼロです。ただ、日本での長期間の暮らしや日本人と家庭を築いているといった生活基盤を証明できれば、認められるケースは少ないものの、例外的に在留特別許可が出ることがあります。
そこで、夫が日本に生活基盤があることを立証するために、10年間にわたる夫婦の写真を資料として提出しました。その結果、夫は在留特別許可を得て釈放され、引き続き日本で妻子と暮らせるようになりました。
許可が出た理由は不明ですが、あの沢山の写真が入国管理局の職員の心を動かしたのではないでしょうか。どのような状況下でも諦めず、真摯に依頼者の悩みに向き合い、証拠を集めることが大事だと実感した案件でした。
ー休日の過ごし方を教えてください。
YouTubeで様々な動画を見るのが好きで、ジャンルを問わず気になった動画を見ています。
最近では「予備校のノリで学ぶ『大学の物理・数学』」の動画にはまっています。素粒子物理という分野がとても面白いです。理屈はよくわからないものの、起きている現象が法律の分野と全くかけ離れた新しいものなので惹かれます。
お笑いの動画も好きで、最近はジャルジャルの動画をずっと見てますね。サンドウィッチマンにハマっていた時期もありました。
ホストのROLANDのYouTubeチャンネルもお気に入りです。何に惹かれているのかうまく説明できないのですが(笑)。彼の考え方にはなるほどと思わせられることが多いです。気になった方は、ぜひチェックしてみてください。
ー先生の今後の展望についてお聞かせください。
いずれは自分の事務所を開設したいと考えています。事務所設立は大変かもしれませんが、早い段階から独立する弁護士も多くいますし、覚悟次第でできることだと思います。
業務分野については柔軟に、ニーズがあるところに引き続き注力したいと思います。
ー法律トラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
何よりもまずは相談することが大事だと思います。弁護士を利用するほどの費用対効果があるのかを見極めるためにも、是非一度ご相談ください。あなたにとってどのような方針が最も利益になるのかを丁寧にご説明します。