「こんなおかしな判決を、自分の力で変えたい」その思いを原点に依頼者に寄り添う
「労働者の正当な権利を守る力になりたい」
ーー弁護士を目指したきっかけを教えてください。
中学生のころに知った「一票の格差訴訟」の判決がきっかけです。
一票の格差訴訟とは、「地域によって選挙における一票の価値が異なるのはおかしい」として、選挙の無効や格差の是正を求めて提起された裁判です。
一票の格差訴訟は現在まで繰り返し各地で起きていますが、かつては今以上にひどい格差でも合憲とされていました。私が中学生だった当時、ある選挙区と選挙区とで一票の価値に5倍以上の開きがあったのに、最高裁は合憲だと判断しました。
そんな不合理な判決に、中学生ながら怒りを覚えて「自分が裁判官になって、まともな判決をするんだ」と思ったんです。
ーー当初は裁判官志望だったのですね。弁護士になろうと思ったのはいつですか。
「名判決は裁判官だけがつくるものではない。弁護士が判決に必要な材料を持ってこないと、裁判官は判断できない。世間からは見えないかもしれないけれど、弁護士の仕事もとても大切なんだ」。
司法修習中に、お世話になった弁護士からかけられた言葉です。当時の私は司法修習を終えた後の進路に悩んでいたのですが、この言葉を聞いて弁護士になろうと決意しました。
ーー注力分野を教えてください。
相続問題や交通事故被害などに注力していますが、世直しの思いで、弁護士になった当初から労働問題に注力しています。
労働基準法や労働契約法など、労働者を守るための法律がありながら、これらの法律が少なからず無視されているのが現状です。弱い立場になりやすい労働者の正当な権利を守る力になりたいと考えています。
ーー印象に残っている事件はありますか。
ある不当解雇について争った事件が印象に残っています。
依頼者は、同僚が解雇されたことがおかしいと考え社長に意見したところ、怒りを買って自身も解雇されてしまい、私のもとに相談に来ました。
相談に来た時はとても落ち込んでいましたが、不当解雇であると労働審判に申し立て、解決金を受け取ることができました。
依頼者は「自分の行動が間違っていなかったことが証明された」と喜んでいて、依頼者が満足してくれたことに私自身も嬉しかったことを覚えています。
消費者被害の問題にも20年以上尽力
ーー特定適格消費者団体消費者支援ネット北海道(通称ホクネット)の理事をされていますが、具体的にどのような活動をしていますか?
消費者の立場から、事業者に業務の改善の申し入れなどをしています。ホクネット全体では2007年の設立から2020年度までに、74の事業者に対し計300回以上の申し入れを行いました。
2021年10月には、全国で4番目の「特定適格消費者団体」に認定されました。特定適格消費者団体は、不当な契約などで被害を受けた消費者に代わって事業者を訴えることもできます。
札幌弁護士会の消費者保護委員会では20年以上活動をして委員長も務めましたが、併せてホクネットでも不当な勧誘や契約による消費者被害の回復に尽くしていきたいです。
ーー趣味を教えてください。
音楽鑑賞が趣味で、ラフマニノフやチャイコフスキーなどのクラシックをよく聴きます。学生時代はオーケストラ部でファゴットを担当していました。
また、鉄道に乗るのが好きなので、道内も本州でも出張があれば、少し足を延ばして乗ってみたい列車に乗ることもあります。
海沿いを走る路線の車窓からの景色が素晴らしいですし、ディーゼル車などで峠を越える路線も大好きです。
早くコロナが収まって気軽に旅行できるようになってほしいと願っています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
悩むだけでは先に進めないので、まずは相談に来ていただければと思います。相談したら必ず依頼しなければならない訳ではないので、まずは気軽にご相談にお越しください。