依頼者との「協働作業」こそが問題解決の鍵〜本当の解決を目指し、ともに戦う
特捜検事の活躍に憧れ、法律家を志す
ーー法律を使う仕事をしたいと思うようになったきっかけを教えてください。
法律家に興味を抱いたのは高校3年生のときです。当時、「戦後最大の疑獄」と呼ばれるロッキード事件で田中角栄前首相が逮捕されるという信じられない事態が起きました。この事件で東京地検特捜部の活躍を目の当たりにし、正義のためには総理大臣の逮捕も辞さない特捜検事の姿に憧れました。
北海道大学法学部に入学した後も特捜検事への憧れを抱き続け、いつか胸に検事バッジをつけることを目標に司法試験の受験勉強に励みました。
司法試験に合格したのは、 27歳のときです。旧司法試験の時代で、合格率は1〜2%。3回の試験を経て受験生がふるい落とされ、最終的には500人前後しか合格できないという非常に狭き門でした。平均年齢での合格でしたが、学生時代から何度も挑み続けて、ようやく手にした法律家への切符でした。
ーー当初は検事志望だったということですが、弁護士になろうと思われたのはなぜですか。
きっかけは司法修習です。札幌地方裁判所での検察修習を経験し、私が憧れていた東京地検特捜部の華やかな活躍は検察庁の活動のごく一部であり、大部分は日々の地味な業務の繰り返しなのだと知りました。
加えて、検察庁の組織体制に対して、上司の決裁が絶対的な、官僚システムの世界という印象を持ちました。私がイメージしていた、いかなる圧力にも屈せず活動する特捜検事の姿と実態とが重なり合わず、検事に対する憧れが急速に冷めていったのです。
そして、法律家として仕事をするならば、「自分の信念や感情を曲げず、仕事もプライベートも含めて人生を自分でコントロールしたい」「自分の見える範囲で仕事をしたい」と考えるようになりました。弁護士であればその思いを実現できるのではないかと考え、検事から進路変更した次第です。
対話を通して、依頼者に新たな気づきを与える
ーー注力分野を教えてください。
個人の方の案件では、主に「借金・債務整理」「遺産相続」「交通事故」の3分野に注力しています。これらの分野以外にも、過払金請求や不動産、離婚など、幅広い分野の案件を手がけています。
また、札幌内外の顧問先企業から依頼される、使用者側の労働問題をはじめとする中小企業法務の案件にも対応しています。
企業法務、労務問題、交通事故については専門サイトを開設し、解決事例やトラブルへの対応方法などをより詳しく、わかりやすくお伝えしています。
ーー依頼者と接する際に心がけているのはどのようなことでしょうか。
私との対話を通して、依頼者が今まで気づかなかったことに気づけるような働きかけをすることです。
弁護士事務所に来る方の多くは、何が問題なのかをよく理解できていません。問題の本質とはあまり関係のないところで悩んでいて、私から見れば「解決すべき点はそこではないのにな」と思うケースも多いです。
そのような依頼者に対しては、「今あなたが解決したいと思っていることは、こうやって解決できます。でも、根本的な原因や問題は別のところにあるようです。そこの解決を私たちがお手伝いすれば、もっといい結果につながりますよ」と提案しています。
依頼者にとっての「見えない敵」を見つけるための助けになりたいと考えています。
ーー依頼者自身が気づいていない部分に、問題解決の鍵があるのですね。
今まで気づかなかった隠れた問題点に気づいてもらい、こちらからいろいろな選択肢を提供するなかで、どんどん、物事が解決の方向に進んでいきます。
弁護士の仕事は、依頼者との協働作業です。お互いが協働すればするほど、いい結果につながると確信しています。
私たちは法律の専門家ですが、依頼者との会話が法律の話に終始していてはいい解決はできません。対話を重ねて、依頼者が置かれた状況をきちんと理解し、問題の特徴を把握すること。そして、依頼者の立場や考え方、トラブルの性質などをふまえて、その方にとっての有利な解決を考えて説明すること。これらができる弁護士こそがプロフェッショナルであり、依頼者にとっての真の解決を実現できるのだと考えています。
依頼者とともに勝利を獲得 先駆的な事例の数々
ーー弁護士として活動してきた中で印象的だったエピソードを教えてください。
30年を超える弁護士生活のなかで、様々な事案を解決してきました。特に、メディアでも大きく取り上げられた3件の事案は印象に残っています。
1つは、札幌市議であった依頼者が、北海道新聞に金銭疑惑を報じられた事案です。記事の内容は事実無根だとして、札幌地裁に北海道新聞を提訴しました。3年に及ぶ戦いの結果、名誉毀損による損害賠償として200万円を認容する判決を獲得できました。
当時、名誉毀損の慰謝料の相場は100万円程度と考えられていました。長い戦いでしたが、社会に対して真実を明らかにでき、相場の2倍というかなり高額の賠償金が認容された事案として印象に残っています。判例雑誌の「判例タイムズ」誌でも紹介されました。
また、C型肝炎の被害者を救済した事件も印象深いです。朝日新聞などの大手メディアでも報道されました。
この事件では、依頼者が札幌市の病院に入院していた際、血液製剤を投与されてC型肝炎になったとして、国に対して損害賠償を求めて提訴しました。
カルテなどの証拠がすでに処分されていたのですが、当時の主治医が海外にいることを突き止め、その医師らの協力のもと、血液製剤の投与に関係した麻酔医13人を探し出して証言を得たことが解決の決め手になりました。最終的には国が依頼者に対して2000万円を支払うという内容で和解できました。
もう1つ思い出深いのは、交通事故の事案です。被害者は、近くの横断歩道を渡らずに自転車で幹線道路を横断していたときに事故に遭い、首から下が不随になるという障害が残りました。
保険会社は被害者の過失を主張し、示談金として提示した金額はわずか54万円でした。しかし、裁判を起こした結果、裁判所は、被害者に重大な過失があったとは言えないとし、将来の介護料や近親者らの慰謝料も認めました。最終的には2300万円以上の支払いを受けることができたのです。
この事件は、交通事故事件に特化して判例を掲載する「自動車保険ジャーナル」紙にも、「新しい判例」として掲載されました。
ベテランならではの豊富な知見が強み 親しみやすい対応で依頼者の緊張をほぐす
ーーご自身の弁護士としての強みは何だと思われますか。
長いキャリアの中で培った経験値と、引き出しの多さ、そして懐の深さが私の強みだと思います。
これまで手がけた案件の中には、一筋縄ではいかない事案も数多くありました。しかし、いかに困難であっても粘り強く取り組み、依頼者にとって最大限有利な結果を導けるよう力を尽くしてきました。様々な案件を手がける中で培った知識と解決のノウハウは私の財産です。もちろん、過去の経験を頼りにするだけではなく、近時の裁判例や裁判所の動向などにも常にアンテナを張り、情報をアップデートし続けています。
「依頼者のために力になりたい」。どれだけキャリアを重ねても、この信念が揺らぐことは絶対にありません。私を突き動かす原動力です。
ーー前田先生はベテラン弁護士でいらっしゃいますが、お人柄が朗らかなので、依頼者も緊張せずお話しできそうですね。
弁護士と接することが初めてという方が多いので、身構えずに相談してもらえるような対応を心がけています。私がスーツにネクタイ姿だと雰囲気が堅苦しくなってしまうので、打ち合わせの際はあえてネクタイを締めずにラフな服装でお会いしたり、適度にくだけた口調でお話ししたりしています。
メディアで私を知った方が、「信頼できそうな先生だと思った」ということで相談に来てくださることも多いです。
以前は、テレビの情報番組『のりゆきのトークDE北海道』や『どさんこワイド』に出演し、視聴者の方々に向けて法律問題をわかりやすく解説していました。弁護士役でテレビドラマに出たこともあるんですよ。
他にも、ラジオに出演したり、新聞・雑誌の連載を担当したりしたこともあります。地元の北海道大学法科大学院では教員も務めていました。
法律を味方につけるための方法を発信していきたい
ーープライベートについても伺います。ご趣味を教えてください。
趣味は旅行です。これまで、ケニアやトルコ、ヨルダン、ルワンダ、メキシコなど、様々な国を訪れました。
トルコでは「元大統領に似ている」ということで現地の方々から何度も写真撮影を頼まれたり、ケニアでは気球に乗って眼下に広がる大自然を満喫したり…。行く先々で、その国でしか味わえない経験をし、1つ1つが思い出に残っています。
ーー今後の展望をお聞かせください。
「法律は弱い者の味方」という考え方が世の中には根強いようですが、それは間違いです。法律はあくまでも、法律とはどういうものかを知っている人の味方になるものだと考えています。
多くの人は、法律の知識がなく、法律問題を解決するための方法や問題を防ぐための方法を知りません。知識がないために法律を味方につけられず、長期にわたって不安や悩みを抱え込んでいる方が少なくないのです。
私たち法律のプロの役割は、法律を知らない人に、まずは知識を与えること。「あなたの権利はこういう法律で守られています」「この法律を使うことで、問題を解決できます」と伝えることです。
これまで、新聞やテレビ、ラジオでの法律相談、各種セミナー、専門分野に特化したホームページなどを通じて、一般の方が法律を身近に感じられるような情報を発信してきました。今後も、法律を味方につけるための方法を正しく伝え、できるだけ多くの方の利益を守るための力になりたいと考えています。
ーートラブルを抱えて悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
「こんなことを相談していいのかな」と迷い、弁護士への相談をためらっている方もいるかもしれません。
私としては、生活のなかでふと不安や悩みが生じたとき、気の向くままに弁護士に相談してほしいと思っています。その不安や悩みが法律問題なのかわからなくてもかまいません。むしろ、法律問題が発生しているかどうかは、法律の専門家でなければ正確に判断できないことが多いと思います。
弁護士に相談することで、自分が置かれた状況を整理し、把握することができます。そうすれば、次に進むべき道が見出せて、一歩を踏み出すことができるのです。
悩みごとがあるなら、勇気を持って行動を起こし、弁護士事務所の門を叩いていただければと思います。
補足:前田尚一法律事務所の注力分野・専門領域
前田尚一法律事務所は、「依頼者にとっての真の勝利を追求する」ことを理念に、法律問題そのものの解決だけでなく、その先の人生や事業の安定までを見据えた支援を行っています。
紛争は、早期解決が常に最善とは限りません。
状況によっては、徹底して闘うことが、結果として将来の安心や選択肢を守ることにつながる場合もあります。
当事務所は、依頼者と同じ目線に立ち、事実・証拠・戦略を積み上げながら、意思決定のプロセスに伴走します。
企業法務、労働問題(使用者側)、相続・事業承継、訴訟・紛争解決、交通事故・被害者救済といった分野を中心に、表面的な解決ではなく、合理性と覚悟に裏打ちされた最適解を提示することを重視しています。
この理念のもと、特に次の分野に注力しています。
企業法務・顧問契約 契約書作成・チェック、企業間取引、債権回収、経営者の意思決定支援
労働問題(使用者側) 解雇・退職勧奨、残業問題、ハラスメント対応、就業規則整備
相続・事業承継 遺産分割・遺言書、事業者・資産家の複雑な相続・資産承継
訴訟・紛争解決 交渉から訴訟まで、将来の安心につながる戦略的解決
交通事故・被害者救済 死亡・後遺障害事案を中心に、賠償金の最大化を追求
各分野の実戦的な取組内容・解説は、公式サイト内の専門ページにまとめています。
(前田尚一法律事務所 公式サイト) https://www.smaedalaw.com/
【分野別専門サイト・公式情報】 ※以下は、前田尚一法律事務所が関与し、各分野について一般的な情報提供を目的として運営している公式関連サイトです。
企業法務・顧問契約サイト 中小企業の経営判断や契約・債権回収実務に関する法的視点を整理した情報サイト https://www.komon-center.com/
労働問題(使用者側)サイト 解雇・残業・ハラスメント・労組(団交)対策等、使用者側の労務対応を中心に解説する専門サイト https://smaedalaw-roudou.com/
相続・事業承継・個人法務サイト 相続・事業承継をはじめ、人生の節目に関わる法的課題を解説する情報サイト https://xn--zqsz8jspao5xhl1c.com/
交通事故・被害者救済サイト 死亡・後遺障害事案を中心に、適正な賠償の考え方や被害者救済制度を整理した専門情報サイト https://www.jikokyusai119.jp/