交通事故の解決事例
  • 人身事故
  • 慰謝料・損害賠償
  • 後遺障害等級認定

訴訟により賠償金を約18倍に増額した事例

40代 男性
この事例の依頼主 40代 男性

相談前の状況 1 事故発生の状況

  40代男性のFさん(会社役員 福岡県福岡市在住)は、四輪車を運転して信号待ち停
 車中、後方から進行してきた四輪車に追突され、頚部捻挫、腰部捻挫のケガを負われ
 ました。

2 ご相談及びご依頼の経緯
  Fさんは事故後約3ヶ月間通院しましたが、会社の繁忙期(夏)となったため事実
 上通院できない状態となり、約3カ月間通院を中断し、この間大量に購入した湿布を
 貼る等してしのいでいました。
   しかしながら、頚部の痛みは悪化する一方であったため、Fさんは改めて通院を
 開始しましたが、加害者側保険会社は「通院中断後の治療は事故との因果関係がな
 い」として治療費を打ち切ってきました。

  このため、Fさんは自費でさらに4ヶ月ほど通院した後、当事務所とは別の弁護士
 事務所に依頼して後遺障害等級申請をしましたが、「非該当(後遺障害なし)」の認
 定となりました。
  加害者側保険会社は、「非該当」を前提として、最初の3ヶ月通院に対する示談金
 「30万円」を提示してきました。

  Fさんは非該当認定に不服でしたが、別の事務所の弁護士が異議申立をしてくれな
 いため、その弁護士を解任して当事務所の弁護士に異議申立の依頼をされました。

解決への流れ 1 当事務所の活動

  当事務所は、Aさんの医療記録を確認した上、「画像上頚椎椎間板脱出等の所見が
 あり頚部の神経が圧迫されている」との主治医意見書を取り付け、Fさんの症状が通
 院中断の前後において一貫していること等からも後遺障害が認められるべきだとの異
 議申立を行いましたが、残念ながら却下されました。

  実際のところ、Fさんは、治療開始後3ヶ月以内で通院を中断し、以後3ヶ月以上
 の間通院していないので、自賠責保険の書類審査では後遺障害認定を受けることは困
 難だったと思われます。
 
  そこで、当事務所は、加害者側に対して訴訟を提起し、その中で
  ① 通院中断時には症状が悪化している状況だった 
  ② Aさんの経営する会社が繁忙期に入り多忙を極めたため、やむを得ず通院を中
   断せざるを得なかった
  ③ 責任者であるAさんが十分働けないために補充の人員を新たに採用した
  ④ 中断期間中、市販の湿布を大量に入手して継続的に自己治療していた
  ⑤ 通院中断前と通院再開後の症状に明らかな共通性、継続性があった、
 等の事実を主張立証しました。
  さらに、Fさんの転院先である著名な病院の副院長に、「Fさんの主張する頚部~
 左肩甲部の疼痛については、頸椎椎間板脱出に基づく神経根圧迫に起因している」と
 いう趣旨の意見書を新たにご作成頂き、証拠提出しました。

2 事件処理の結果 
  本件については、裁判所から「全治療期間の治療費、慰謝料を認める」「後遺障害
 第14級9号を認める」旨を前提として
 「550万円」
 の和解案が出され、双方がこれを受諾して解決となりました。

  結果として
  保険会社の最初の提示額   最終的な獲得額
  30万円        → 550万円
 という、大幅増額を実現することができました。
  
  本件の結果については、「自賠責保険が認めなかった後遺障害を、裁判所での主張
 立証により認定して頂き、賠償金を18倍以上にすることが出来た」ものであり、相
 当の成果があったものと自負しております。

本田 健 弁護士 本田 健 弁護士からのコメント  本件では、Fさんが通院3ヶ月以内で治療を中断してしまい、その後3ヶ月以上の間通院をされていませんので、その意味で、後遺障害を認定して頂くことはかなり困難な事例であったと言えます。
  
 それにも関わらず、「後遺障害がある」という認定を頂くことが出来たのは、何よりFさんが現に後遺障害に苦しみ、その結果として会社の運営にも色々と支障が生じていたという事実があったからであり、その事実を様々な証拠により裁判所にご理解いただくことが出来たからでしょう。
  
 また、Fさんの転院先である整形外科に強い病院の副院長に、何度も面談をしてご意見をご教示いただいたことは、私自身の勉強にもなり、またそのようなご意見が裁判所の認定にも影響を与えたということでしょう。

 本件からは、「非常に困難と思われる事件であっても、安易に諦めてはならない」ということを、改めて教えられました。

本田 健 弁護士
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