
地域密着の弁護士として幅広い分野に携わりながら、農業発展のための委員会にも参加
利益よりも大事なのは人の役に立つこと
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
利益を目的とした仕事ではなく、利他的なことを生業としたいと考えていました。公務員を目指したこともあったのですが、自由に活動して信念を貫く弁護士の働き方に魅力を感じ、司法試験を受けることを決めました。
ーーどんな学生生活でしたか?
高校で始めた馬術を続けたくて、大学でも馬術部に入りました。馬術というと華やかな印象があるかもしれませんが、馬の世話もしなければならないので、実は大変なんです。朝7時に集合して馬の世話と練習とを繰り返す生活を毎日続けていました。当番の日は部室に泊まり込んで馬の世話をしなければならず、大学時代は勉強よりも馬と過ごした時間の方が長いくらいでした。
町医者のように日頃から頼られる存在に
ーー注力している分野と、注力している理由についてお聞かせください。
依頼が多いのは相続や離婚など、個人の事件です。地域に密着した事務所なので、町医者のように幅広く、柔軟に対応するようにしています。
相続などは誰もが経験することだと思いますので、日常の中で起こりうる事件に対して、依頼者に頼られる存在になれたらうれしいですね。
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
依頼者と話をするときには、丁寧に説明することを心がけています。法律用語などは一般の方が聞いてもわかりづらいと思います。言葉が理解できないと思考が停止してしまいますから、わかりやすい表現を使い、依頼者の理解度を確かめながら話すようにしています。
また、依頼者のニーズがどこにあるのかを把握することが大事だと思っています。そのためにも、相談時はもちろん、受任後もコミュニケーションをしっかり取ることを心がけています。
ーー委員会活動に積極的に取り組まれていますね。
弁護士会の委員会以外に、役所などの委員会にも積極的に参加しています。千葉市農業委員会もそのうちの一つです。
農業委員会制度が改正され、農業従事者以外からも委員を登用することになった際に農業委員会から弁護士会に打診があったんです。もともと役所の仕事に興味があり、学生時代には農林水産省に入ることを考えたことがあるくらい、農業は我々の生活に欠かせない重要な産業だと考えていましたので、自ら手を挙げて参加しました。
農業委員会の中では、法的業務を担当しています。例えば、農地の転用の申請があったときに現地を調査をしたり、許可するかどうかの審議を行ったりしています。
農業が抱える問題に法的なアプローチ
ーー休日はどのように過ごされていますか?
休みの日はもっぱら家事と子どもの相手です。朝の洗濯から始まって、子どもと公園で遊んでいると一日があっという間に終わって、ほとんど自分の時間はないですね。
子どもが生まれる前は国内旅行をよくしていました。これまで行った中では、瀬戸内しまなみの美しい景色が印象に残っています。子どもが大きくなったら一緒に行ってみたいです。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
先ほど申し上げた通り、公益活動の一環として千葉市農業委員をしているのですが、農家の間では後継ぎ問題や農地の放棄など、様々な問題が蓄積しています。そうした問題の中には、法律で解決できることもあると思いますので、弁護士としての知見を活かし、法的な助言をしていきたいと考えています。
ーー法律トラブルを抱えていて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
弁護士は敷居が高いというイメージがまだあるのかと思います。その結果、相談できずに泣き寝入りしてしまっている方もいらっしゃるかもしれませんが、まずはお気軽にご相談いただければと思います。