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2016年03月09日 11時40分

臨床検査技師が「流産した胎児」画像をツイッターに投稿していた・・・法的な責任は?

臨床検査技師が「流産した胎児」画像をツイッターに投稿していた・・・法的な責任は?
写真はイメージです

大阪労災病院(堺市)につとめる臨床検査技師の男性が、流産した胎児をスマートフォンで撮影し、ツイッター上に投稿していたとして、問題になった。

報道によると、この検査技師は手術で取り出した臓器などを検査する業務についていた。20147月から、流産した胎児をスマートフォンで無断撮影し、ツイッターに投稿していたという。ツイッターを見た人から指摘を受けて、病院が話を聞いたところ、検査技師は投稿を認めたという。

病院は「個人を特定される情報は含まれていない」と発表。一方で、内部情報を流出させ、信用を傷つけたとして、この検査技師を近く処分する方針で、刑事告訴も検討しているという。今回のような投稿は、法的にどんな問題があるのだろうか。鈴木沙良夢弁護士に聞いた。

法律で「守秘義務」が課されている

「医療は、人の身体を対象としており、常にプライバシーと関わりあう分野です。そのため、資格を持つ医療従事者に対しては、法律で『守秘義務』が課されています。

臨床検査技師も法律上、『業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない』とされています(臨床検査技師等に関する法律19条)。

この『守秘義務』に違反した場合、50万円以下の罰金に処せられることがあります」

鈴木弁護士はこのように解説する。今回のケースについてはどうなるのだろうか。

「報道によると、ツイッターに投稿したのは、業務に関連して臨床検査技師が撮影した画像のようです。そうなると『業務上取り扱った』ということにはなります。

ただ、個人が特定できるような内容の投稿ではなかったようなので、実際に『人の秘密を他に漏らした』として、告訴あるいは起訴されて、刑事事件になるか否かについてはなんともいえません。

なお、今回の大阪労災病院のような独立行政法人の場合、個々の独立行政法人について定められた法律で、別途『守秘義務』が課せられていることが多いです」

検査技師が民事的な責任を問われる可能性はあるのだろうか。

「民事的には、患者さんに対する責任が考えられます。診療契約に違反したとして、債務不履行、あるいは精神的な損害を与えたとして、損害賠償の責任を負う可能性があります。その場合、臨床検査技師と病院(独立行政法人)の双方が責任を負うことになるでしょう」

鈴木弁護士はこのように話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

取材協力弁護士

鈴木 沙良夢弁護士
早稲田大学法学部卒業後、大東文化大学法科大学院を経て2006年に司法試験合格。2012年、鈴木沙良夢法律事務所開設。病院・医療法人のための法律問題解決サイト【医療法人.net】を運営。

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