「組合員を嫌悪」役職手当支払わず 障害者施設の「不当労働行為」を認定、東京高裁
組合員らによる会見(2021年10月25日、弁護士ドットコム)

「組合員を嫌悪」役職手当支払わず 障害者施設の「不当労働行為」を認定、東京高裁

東京高裁はこのほど、障害者就労継続支援施設(東京都世田谷区)を運営する「NPO法人せたがや白梅」の不当労働行為について、都労委の決定および一審・東京地裁判決を踏襲し、法人による控訴を棄却した。判決は10月13日付。

施設の職員らが加盟する労働組合が10月25日、都内で会見し、法人側に上告しないことを求めた。

●組合排除の動きと組合側主張

会見での説明によれば、同法人は、2017年4月以降、労働組合「全労連・全国一般 白梅分会」書記長の職員に対して、月額5000円の役職手当を支給しなかった。職員側が都労委に救済を申し立てたところ、不支給は不当労働行為であると認定され、役職手当等を支払う命令が2020年に出された。

法人は命令の取り消しを求めて裁判を起こしたが、東京地裁が今年2月22日に請求を棄却。法人の控訴がこの10月に、東京高裁でも棄却されていた。

判決は、施設による不支給が、組合の中心的人物である職員を嫌悪し、影響力を排除するためにされたものと認めるのが相当としている。

この施設での職場環境をめぐって、2014年に同分会が設立されると、法人は加盟する職員らを解雇。これも裁判となり(のちに和解)、組合側は「組合排除の動きが続いている」としている。

職員側の代理人をつとめる平井哲史弁護士は「この事件に関与して7年になります。組合員は何度となく世田谷区に申し入れをおこないました。区が監督している法人ですから、指導してほしい。判決が確定したからといって、職場の労使関係が落ち着くかわからない。正常化に向けた話し合いをぜひ進めたいと思う」と話した。

●施設側は「期限までに判断したい」

福祉施設の施設長は10月25日、弁護士ドットコムニュースの取材に「期限までに判断したい」と答えた。

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