牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーホールディングスは7月31日、第三者委員会による調査報告書がまとまったことを受けて、東京都内で記者会見を開いた。
すき家は以前から、従業員に一人で深夜業務をこなす「ワンオペ」をさせていると言われていたが、今回の調査報告書でも、その実態や問題点が厳しく指摘されている。
●「ワンオペ」に質問相次ぎ・・・
会見では、この「ワンオペ」について、記者から質問が相次いだ。
子会社「ゼンショー」の興津龍太郎社長は、「2人体制を目指しているが、今のところ半分しかできていない。一日も早く100%にしたい」と述べ、ワンオペ解消に向けた意気込みを語った。
しかし、記者から「いつ解消するのか?」と時期を問いただされると、「一日も早く適正な人員配置ができるように努力する」と述べるのみで、明快な答えは返せなかった。
●「店を閉めろというのは、乱暴な話」
一方で、ゼンショーホールディングスの小川賢太郎会長は、「『人手が足りないなら店を閉めろ』というのは乱暴な話だ。ひとつの店で、働く人は15人から20人いる。すき家は、彼らにとってかけがえのない職場でもある。従業員やその家族からは店を開けてくれという声もあり、店を閉めるのは我々にとっても断腸の思い。一日も早く採用をして、店を開けることが我々の責任だと考えている」と理解を求めた。
また、現状については、「基本的な考え方は、時間帯の入客数に応じた適正な労働力投入だ。それをやってきたが、(従業員が)採れないとか、採りにくいとか・・・」と説明。今後は、「経験的に言って、先行して(従業員を)増やせば、提供時間が短くなって、満足度があがり、入客数も増える。そういうポジティブなバランスにしたい。いろいろな手を打っており、手応えもある。ぜひ見守っていただきたい」と話していた。
ゼンショーホールディングス会見のノーカット動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=detZyBysYRA