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西川史子さん「夫の家出」騒動 夫婦は家出すれば「離婚」できるのか?

西川史子さん「夫の家出」騒動 夫婦は家出すれば「離婚」できるのか?

夫が家を出て行っちゃった――女医でタレントの西川史子さんが、テレビ番組の出演中に「夫の家出」を告白し、世間の注目を集めた。その後、夫は自宅に戻ったとのことだが、西川さんによると、家出の原因はごみの分別だったという。

今回は家出騒動だけで済んだが、もしも夫婦のどちらかが一方的に家出して戻ってこなかったとき、そのまま離婚できるのだろうか?

離婚問題にくわしい田中真由美弁護士に聞いた。

●ポイントは「結婚生活が破綻している」といえるかどうか

「夫婦のどちらかが一方的に家出して、そのまま離婚したいと希望する場合、相手が了解すれば『協議離婚』をすることができます。調停になった場合でも、同様に相手と合意できれば『調停離婚』が可能です。

これに対し、相手が離婚に応じないという場合には、訴訟を起こすことになります。訴訟になって、別居していることだけで離婚ができるかというと,それだけでは離婚できない場合があります。

裁判では『夫婦の結婚生活が破綻している』と裁判官が判断すれば、離婚という結論の判決になります。たとえば、不貞行為やDVなどが証拠で明らかであれば、相手が離婚したくないと言っても『離婚の判決』が出されることになります」

●「離婚判決」のためには、ある程度の「別居期間」が必要

「しかし、そのような事情がなく、性格の不一致などから別居しているという場合、別居の事実のみでは離婚できない場合もあります。

判例では、『別居の期間』が判決の時点で『3年程度』経過していれば『離婚の判決』が出される傾向にあります。ごみの分別でケンカをして家出をした夫婦がすぐに離婚ができるのかというと、『それはできない』というお答えになります」

このように、夫婦のどちらか一方が家出しただけでは、すぐに離婚できるわけではないようだ。通常は、ある程度の長さの別居期間が経過して、外から見ても「結婚生活が破綻している」といえるようになって初めて、裁判による離婚が可能になるというわけだ。

(弁護士ドットコムニュース)

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

プロフィール

田中 真由美
田中 真由美(たなか まゆみ)弁護士 あおば法律事務所
あおば法律事務所共同代表弁護士。熊本県弁護士会所属。「親しみやすい町医者のような弁護士でありたい」がモットー。熊本県弁護士会子どもの人権委員会、両性の平等に関する委員会所属。日弁連男女共同参画推進本部委員、家事法制委員会委員。得意分野は離婚、家事全般。

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