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反社だから「高速」使えないのか?ETCめぐる訴訟あいつぐ「公共インフラからの排除は差別だ」
期日後に記者会見する代理人弁護士(2025年10月31日/東京・霞が関の司法記者クラブ/弁護士ドットコム撮影)

反社だから「高速」使えないのか?ETCめぐる訴訟あいつぐ「公共インフラからの排除は差別だ」

クレジットカードを契約しなくても高速道路のETCを利用できる「ETCパーソナルカード」をめぐって、全国で訴訟が相次いでいる。

「反社会的勢力に属している」としてカード発行を拒否された40代男性は、カードを共同で発行する高速道路会社6社を相手取り、会員の地位の確認と損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。あわせて国に対しても、監督義務を怠ったとして国家賠償を求めている。

原告代理人は、首都高速道路が2028年までにすべての料金所をETC専用化する見通しであることを踏まえ、「パーソナルカードを作れなければ高速を利用できなくなり、憲法に違反する」と主張している。

●クレジット契約なしで使える「ETCパーソナルカード」

ETC(自動料金支払いシステム)は、車載器に専用カードを挿入し、料金所のアンテナと通信して自動で通行料金を支払う仕組みだ。

通常は、クレジットカード会社が発行するETCカードを使用するが、クレジットカード契約を結ばない人のために、高速道路会社6社が共同発行する「ETCパーソナルカード」も用意されている。

保証金(デポジット)を預けることで発行を受けられ、利用料金は指定の銀行口座から後払いで引き落とされるという。

原告代理人によると、国と高速道路各社はETCの普及を進める方針を示しており、首都高速道路では2028年までに一部を除いた全料金所をETC専用にすることを目指しているという。

画像タイトル 写真はイメージ(MITSU / PIXTA)

●被告側は「合理的な区別」と反論か

しかし、原告の男性は、ETCパーソナルカードの申し込みを拒絶された。同カードの利用規約には「反社会的勢力の排除条項」が定められていた。

原告側は、この条項が「特定の属性を理由に道路という基本的なインフラの利用を実質的に制限するもの」であり「合理的な理由のない差別にあたり、違憲だ」と主張。

また、ETC専用料金所が増える中で、「事実上、特定の者を道路から締め出すもの」だとして、道路法にも違反するとうったえている。

さらに高速道路会社6社に対しては、契約が成立しているにもかかわらず、カードを発行しないのは債務不履行であり、違法な排除条項の適用は不法行為にあたると主張。国に対しても、監督義務を果たさなかった責任を問うている。

一方、原告代理人によると、高速道路各社はこれまでの裁判で「排除条項は暴力団排除に関する政府の指針や社会的要請に基づくもので合理的な区別であり憲法に反しない」などと反論しているという。

●原告代理人「暴力団を排除する以外の何物でもない」

10月31日に開かれた第3回口頭弁論後、原告の弁護団は東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開いた。

井桁大介弁護士は「ETCカードを作らせないことは、暴力団を高速道路から排除する以外の何物でもない」と述べた。

同種の訴訟は、名古屋など全国で5件ほど起こされているという。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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