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ラグビーW杯 日本敗退直後の「負けパターンCM」が物議、アサヒビール「勝ちパターンも作っていました」
試合直後に流れたイチロー氏出演の「スーパードライ」CM(公式Xから、https://twitter.com/rugby_superdry/status/1711004900124225801)

ラグビーW杯 日本敗退直後の「負けパターンCM」が物議、アサヒビール「勝ちパターンも作っていました」

ラグビーW杯フランス大会で日本代表は1次リーグ敗退の結果となった。最終戦のアルゼンチン戦(10月8日)では、敗退直後に放送されたテレビCMが賛否を呼んだ。

米メジャーリーグでも活躍したイチロー氏出演の「アサヒスーパードライ」CMが、あらかじめ「日本の負け」を想定して作られたものではないかとの指摘がSNSでされたのだ。

大会最高位スポンサーのアサヒグループジャパンがCMの狙いを説明した。

⚫︎CMテロップにも「ラグビー日本代表 感動をありがとう!」

日本が2年連続の決勝トーナメント進出を逃した試合直後のCMでは、前をまっすぐ見据えたイチロー氏が「ラグビー日本代表がくれた感動は日本を元気にします。僕たちを熱くします。仲間を信じ、ひとつになって立ち向かう姿に僕も胸が熱くなりました。10月8日、ノーサイド。たくさんの感動をくれた熱い戦いに乾杯しましょう。乾杯!」とグラスを掲げて乾杯。ビールを飲み「日本代表、ありがとう!」で終わる。

Xでは「必死に闘った選手達に、最高の労いの言葉だ」とポジティブに受け取る向きもあった。一方で、用意されていた「負けパターンのCM」に対して、否定的な感情が生じた視聴者も少なくなかったようだ。

「負けてしまった試合後に流れて、余計マイナスな印象だったな」
「全力応援の余韻に浸っていた直後に長々とこのCM流されて凄い白けた」
「試合終了の直後に流れてたけど、勝ちパターンと負けパターンを両方撮ってたなーって一目でわかるのは悲しい」

⚫︎アサヒ「リアルタイムの気持ちを視聴者と共有したかった」「勝ちパターンも用意」

CMの反応を企業はどのように受け止めているのか。「アサヒグループジャパン株式会社」の広報部が取材にコメントした。

「お客さまのご反応、ご指摘は、真摯に受け止めております。ポジティブなご意見とネガティブなご意見、両方がございました。
このTVCMに関しては、あらかじめ複数の素材を用意しておき、試合結果にあわせて直前に流す素材を決めて放映をいたしました。
今回、日本代表を経験したイチローさんのコメントを通じ、リアルタイムの気持ちを視聴者の皆さまと共有することが狙いでした」

複数の素材の中には、「勝ちパターンのCM」もあったという。

「勝ちパターンも含め、制作しておりました。
どのパターンになっても選手の健闘を称えつつ、TVで番組を見ていた視聴者の皆さまの気持ちに寄り添えるような広告を意識しておりました」

競技の結果に連動して流すテレビCMは過去にも話題になったことがある。2018年の平昌五輪で、日本選手のメダル獲得シーンの直後、コカ・コーラのCMで綾瀬はるかさんが「メダルおめでとうございます」と発言し、乾杯をするもの。

視聴者の感情や反応を完全に予測することは容易ではない。

「スーパードライ」のW杯の広告をめぐっては、酒類の広告が現地で規制されていることから、会場の広告ロゴが「Aaah!」「SUPER TRY」になって注目された。

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