交通事故分野に注力・被害者参加制度の利用をサポート「被害者やご遺族が気持ちに区切りをつけられるように
依頼者それぞれの要望を叶える弁護活動を
――弁護士になろうと思ったきっかけはなんですか?
自分はサラリーマンに向いていないと思い、資格をとって自営業としてやっていけるような仕事をしたいと考えていました。法学部に在籍していたこともあり、弁護士を目指すようになりました。
――大学時代、サークル活動やアルバイトはされていましたか?
カラオケボックスや麻雀店の店員、家庭教師などのアルバイトをしていました。アルバイトばかりであまり大学には行かないような生活でした。車やバイクが好きで、購入するためのお金を貯めようと思い、夜も働いていました。
――独立するまでの経緯を教えてください。
最初は、損害保険会社の仕事を多く扱う事務所に入りました。車やバイクが好きだったので、関連のある仕事をしたいなと思っていたんです。実際にも、数多くの交通事故案件を担当し、専門性に富んだ貴重な経験をすることができました。ただ、将来独立するにあたって、事故だけでなく、離婚や相続、企業法務など他分野のスキルも身に着けたいなと思っていました。そこで、別の事務所に移籍して研鑽を重ね、その後独立しました。
同期の福井俊介弁護士に声をかけ、一緒に事務所を立ち上げることにしました。
――注力分野はなんですか?
やはり交通事故です。1つ目の事務所では加害者側の立場で事件を扱っていましたが、今は、被害者側の立場で事件を手がけています。
ーー加害者側と被害者側で、事件を処理する上での意識の違いはありますか?
どちらの立場に立つときでも、依頼者の希望をどうやって実現するかが一番大事になると思っています。加害者側の事件の場合、実質的な依頼者は保険会社です。保険会社の立場にフォーカスし、保険の公益性を保つために賠償内容を精査することが重要になります。
一方、被害者側では、もちろん賠償金額がどうなるかも大切ですが、それ以外にも、解決のスピードを重視される方もいれば、保険会社とのやりとりが苦痛で仕方ないという方もいます。自分の想いを加害者側に伝えることを重視する方もいます。ご要望は様々なので、できるだけ叶えていけるよう、依頼者それぞれに合った弁護活動ができるように意識しています。
――交通事故の場合、いつぐらいのタイミングで相談されることが多いんですか?
本当にまちまちです。「昨日事故に遭った」という方からご相談をいただくこともありますし、保険会社から賠償金の提示がされてからご相談にいらっしゃる方もいます。
一つ確かなこととして言えるのは、相談のタイミングは早いに越したことはない、ということです。事故直後の早いタイミングでご相談いただければ、通院に関するアドバイスをすることができます。通院状況というのは、治療面でも賠償面でもとても重要なことですが、タイムマシンでもない限り過去に遡って改めることはできません。事故直後からサポートできた事案の方が、より良い結果につながりやすいです。
――被害者参加制度の利用を積極的に勧めていると伺いました。
交通事故で大きい怪我をされた事故や、被害者の方が亡くなった事故は、警察・検察が所定の捜査をした上で、起訴をして、刑事裁判にかけることがあります。被害者参加制度が始まる前、被害者やご遺族は傍聴席で裁判を見ることしかできず、加害者と直接やりとりをする機会はありませんでした。刑事事件が終わり、民事的な損害賠償を求める段階でも、加害者の保険会社の担当者としか話をしないので、最後まで加害者と直接接することはありません。
しかし、被害者参加制度が始まり、同制度を利用して刑事裁判に被害者参加することで、法廷で直接、被害者やご遺族が加害者に質問することが可能になりました。この制度は、被害者やご遺族が気持ちの整理をつける上でとても有効だと思います。ただ、なかなか利用は進んでいないと感じます。
――なぜでしょうか?
新しい制度なので、制度自体があまり認知されていないからかもしれません。弁護士でも被害者参加制度に携わっている人は少ないと思います。私も、2つ目に所属した事務所に入るまで知らない制度でした。
ただ、交通事故に関していえば、被害者参加制度は、被害者やご遺族が加害者に直接質問できる唯一の機会です。刑事事件は事件処理がスピーディーに進むので、「制度について知らないまま裁判が終わってしまった」とならないように、刑事裁判が始まる前にご相談いただけた方には必ず制度について説明しています。
――制度が有効活用できた例はありますか?
はい。制度を利用したご遺族から、「裁判に参加し、加害者本人から話を聞いて事件のことがよくわかりました。被害者本人が戻って来ないことに変わりはないけれど、踏ん切りはつきました」というお声を聞くことは多いです。
特に死亡事故の場合、ご遺族の方の心が完全に晴れたり、事故前に戻ったりすることは二度とありません。それでも、残されたご遺族としては、どこかで気持ちに折り合いをつけて、前を向いて生きていかなくてはいけません。大切なご家族を突然にして失った悲しみに暮れる中、この制度を利用することが、前を向くひとつのきっかけになると思います。
――仕事をする上で心がけていることはありますか?
依頼者に対して正直であることを心がけています。
事件の見通しについて、良い見通しと悪い見通しのどちらも考えられることがあります。そういうときは、悪い見通しも正直に伝えなくてはいけないなと思っています。
また、分からないことは分からないと、はっきり伝えるようにしています。コミュニケーションをとりやすい弁護士であるように、という点も心がけています。
依頼者と弁護士は、二人三脚で事件を解決していくものですから、お互いに信頼できる関係を築くことが一番大切だと思います。
休日は家族で愛犬の散歩
――お休みの日は何をされていますか?
犬の散歩に行っています。飼いはじめてから5〜6年くらい経ちますね。平日はなかなか行けないので、家族で犬を散歩して一日が終わる感じです。
ステイホームをきっかけに、Amazon Primeで映画や連続ドラマを観るようになりました。最近見たのはテレビアニメ「進撃の巨人」。昔から名前は聞いたことがあって興味はあったのですが、なかなか見る機会がありませんでした。一気に見終えるつもりで夢中になってみていたのですが、アニメの最終話まで観たところで「あ、まだ完結していなかったんだ」と気がつきました。続きが気になって仕方ないです(笑)。新しい話が出たらまた観ようと思います。
――今後の展望はなんですか?
今扱っている事件も含め、これからも変わらず、依頼された事件を一件一件丁寧に解決していきたいです。
――法律トラブルを抱えて悩んでいる方にメッセージをお願いします。
まずは早めにご相談ください。トラブルは、時間が勝手に解決してくれる問題ではないことが多いと思います。悩んでいる間に時効が過ぎてしまう事件もあります。
トラブル解決の第一歩は、今自分が置かれている状況を正確に把握することです。まずは、現状把握のためにも、お気軽にご相談ください。