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2018年10月17日 20時48分

岡口裁判官「やめちゃおっかな」 戒告処分決定、高裁が辞職に追い込むとの認識示す

岡口裁判官「やめちゃおっかな」 戒告処分決定、高裁が辞職に追い込むとの認識示す
岡口基一裁判官

ツイッターの投稿が不適切だとして、最高裁が東京高裁の岡口基一裁判官に戒告処分の決定を出したのを受けて、岡口氏と野間啓弁護士をはじめとする弁護団が10月17日夜、東京・司法記者クラブで会見を開いた。岡口氏は、申立書にない理由で処分が出たとの認識を示し、「今日の決定は手続きが保障されていない。申立書にない理由で処分となった由々しき事態」「最高裁が手続き保障を理解していないことに愕然とした」と不満を示した。その上で、今後、東京高裁が辞職まで追い込むとの認識を示し、「若干辞めたいと思っている」「やめちゃおっかな」と吐露した。

会見した野間弁護士によると17日14時前後に、最高裁から決定が出た旨の通知が野間弁護士のところに届いたという。

「え?あなた?この犬を捨てたんでしょ」などとした岡口氏のツイート内容について、最高裁は「私人である当該訴訟の原告が訴えを提起したことが不当であるとする一方的な評価を不特定多数の閲覧者に公然と伝えた」などとして「当事者の感情を傷つけた」と認定。

岡口氏は、懲戒処分の申立書において、ツイートが訴訟提起自体に疑義を呈するような行為という評価でなかったにも関わらず、今回の決定で処分理由とされたことについて、「まったく話が違う」「現場感覚としてありえない事実認定」と憤った。

過去の口頭・書面による2回の注意処分が、今回の処分決定の上で考慮された点についても岡口氏は反論。「補足意見の中で触れているが、(今回の申し立て内容は)懲戒処分をした『the last straw(ついに耐えきれなくなる理由)』でしかないことを自白している。こんなこと(訴訟提起自体を問題視しているような評価)は、懲戒申立書に書いていない。愕然とした」と述べた。

●「トップがこれだと、この業界にいることについて考えてしまった」

岡口氏は自身の進退についても言及。林道晴・東京高裁長官が「裁判官をやめることになってもツイートをやめないのか」と岡口氏に聞いた事実が、分限裁判の証拠として提出されたことを踏まえて、「東京高裁は最終的に私がやめるところまでもっていくわけで、私がそれに耐えられるか。裁判官は辞めさせられないので、東京高裁長官が言っているのは『辞めさせるところまで持っていきたいんだ』(ということだと思う)。若干辞めたいと思っている。最高裁を信じていたが、トップがこれだと、この業界にいることについて考えてしまった」とした。

決定について、最高裁で反対意見がなかったことに対して、西村正治弁護士は、「最高裁大法廷は救いようがないことを示した。最高に承服しがたい」と厳しく非難した。野間弁護士も、「(同じ法律家として理解できないような)最高裁の決定に驚きを感じている。全員一致になるような点に、この国の劣化が現れている。20年前だったらこんな決定は出なかったのでは」と指摘した。

岡口裁判官は、SNSについては、今後も続ける意向を示した。

【ノーカット動画】岡口基一裁判官、司法記者クラブ会見

https://www.youtube.com/watch?v=Maq-1Grk_LY

(弁護士ドットコムニュース)

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