八木橋 俊輔 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
子供のころから、両親に手に職を付けた方がいいといわれていたせいか、資格をとってそれを活かした仕事をしたいと思っていました。
その中でも弁護士は、正義の味方というイメージもあり、なんとなく将来は弁護士になりたいと思い法学部に進学しました。
大学で、高い専門性を持ちながら、広く活躍されている実務家教員の方を見て、ますますその気持ちは強くなり、司法試験受験を決意しました。
司法試験に向けた勉強の中では辛いことも多く、他の道に行くという選択肢もあったと思うのですが、「始めたからにはやめたくない」というのが生来の性分ですので、そのような辛い場面を前にしても弁護士志望が揺らぐことはありませんでした。
今までの経験と現在の仕事内容
債務整理、家事、一般民事、刑事、破産管財人、成年後見人等でいわゆる町弁業務です。 登別市で開所する以前は、約2年間札幌の事務所で勤務していましたが、その事務所ももともと過疎地派遣を目的とした事務所でしたので、札幌にいたころと登別で開所した後とで取り扱う事件に大きな変化はないような気がします。
ただ、登別市は確か65歳以上の高齢者人口比が3割を超えていることから、相続や高齢者の財産管理がらみの案件の割合は多いような気がします。
また、不景気のせいか、アパートの家主から滞納家賃問題についての相談が特に多いような気がします。
登別で事務所を開設した理由
登別市には、5万人以上という人口にもかかわらず、それまで常駐する弁護士が一人もいませんでした。
確かに、実際には10分ほど車を走らせれば、弁護士がいる隣市に行くこともでき、自動車を利用できる方にとって距離的な問題はそう大きくなく、他の弁護士不在地域とは様相を異にするかもしれません。
しかし、高齢者の方や経済的な理由で自動車を利用できない方にとっては、この車で10分の距離が大きいのです。
また、弁護士に相談に行くことは、特に弁護士に関する情報の少ない地方の方にとって心理的負担も大きいものと思います。その時に、同じ「登別市の弁護士」というのが、親近感を感じさせ、弁護士への相談の心理的負担を和らげることができると思います。
さらに、具体的な問題をかかえていなくても医者がそうであるように、「町の弁護士さんがいる」という環境が、何かあったら相談に行けるという意味で住民の方に安心感を与えることができます。
こういった理由から登別市での事務所開設を決意しました。
弁護士としての信条・ポリシー
相手に対し、「法律・判例・契約等で決まっているから、~するべきだ」ではなく、真に納得してもらったうえでの任意の協力を促すことができる弁護士になりたいと思っています。
相手も生身の人間ですから、仮にこちらの要求が正当な権限・理由に基づくものであっても、一方的に要求するのみでは、うまくいかなかったり、しこりが残ることが多いように感じます。
特に地方では都市部と違い、活動するコミュニティーがある程度限られてくるので、事件の相手方又はその関係者とも別件で関わる可能性も格段に高く、相手方への配慮がより一層求められます。
そのため、相手方にも納得してもらったうえでの紛争解決がとても重要です。
このように真に納得してもらうためには、効率ばかりを意識せず、まず、時間をかけてその相手の話にも耳を傾け理解しようとする姿勢が大切だと考えています。
・・・とはいっても、「言うは易く、行うは難し」で、日々少しずつでも実践できればと思っています。
関心のある分野
高齢者の問題です。
大学進学後の大半は都市部で生活していたため、高齢化社会は抽象的には理解できていても、身近に意識したことはありませんでした。繁華街や学生街に行けば若い人でごった返しているためです。
しかし、地方にはこういう場所も少ないため、高齢化社会がとても身近に感じます。 実際、相談・受任事件も、相続、遺言、成年後見等高齢者に関する内容が多く、今後、これに関する紛争もより増加するものと思われます。
したがって、これらの問題に適切に対応できる知識・経験が要求されると思います。
(2012年5月インタビュー実施)