「相談にきてもらえれば、その悩みを何とかします」
分野を絞らずさまざまな案件に対応
ーー弁護士を目指したきっかけと、その理由について教えてください。
高校生の頃、公民の授業で憲法の「統治行為論」という考えを学んだのが最初のきっかけです。統治行為論とは、簡単に言えば「高度に政治的なことがらについては、裁判所は判断しない」という考え方です。「政治家にとって都合のいい、とんでもない理論だな」と衝撃を受けたのを覚えています。その後実際に勉強してみて、そう単純な話でもないということは分かったのですが……。
その後大学の法学部に進み、法律を学ぶうちに、次第に「法律を使って困っている人を救いたい、役に立ちたい」と思うようになり、弁護士を目指すことを決意しました。
ーーどのような学生生活でしたか。
大学生活では法律の勉強もがんばりましたが、水泳部の活動にも同じくらい打ち込みました。体育会のハードな部活で、週に3~5日練習していました。関東の大会にも出場しました。
大学生活のほかにも、司法試験予備校に通って、その学費を賄うために家庭教師と本屋のアルバイトをかけもちして、とても忙しい日々でした。
ーー現在注力している分野と、その理由について教えてください。
依頼された案件は、どんな分野であっても積極的に受けるようにしています。そういう意味では、特に注力している分野はありません。
最近多いのは、分譲マンションのトラブルです。管理費の滞納や、孤独死、騒音トラブルなど、多岐に渡ります。
マンション管理士の方や管理会社、管理組合の理事の方々などを通じて、住民の方から、一般的な民事案件を依頼されることもあります。遺言書の作成案件や離婚案件、遺産相続案件、交通事故案件など、様々な分野の相談が寄せられます。
ーーマンショントラブルでは、弁護士は具体的にどのような対応をするのでしょうか。
例えば、マンションの住民同士で起こった騒音トラブルでは、まず実際に「〇〇号室から騒音が出ている」という証拠を手に入れなければなりません。
依頼者やその近所の人にお願いして、証拠を集めていきます。自治体から騒音計を借りることができるので、騒音の音量を測定してもらうなどして、騒音の発生源やどういった種類の騒音が起こっているかなど、詳細に調べていきます。確実な証拠をつかんだら、弁護士名義で発生源の住民に文書を出します。
常に客観的な視点を忘れずに
ーー仕事をするうえで、心掛けていることはありますか。
一言でいうと、「客観的な視点を忘れない」ことです。当たり前のことですが、独りよがりの考え方になっていないか、周囲の人たちの話も聞いて、客観的に正確な判断ができているか常にチェックして進めるようにしています。
ーーこれまで携わってきた案件のなかで、印象に残ったエピソードはありますか。
分譲マンションの管理費滞納に関する事件です。
ある会社が分譲マンションの一室を所有していました。関係者は代表者ひとりの、いわゆる「一人会社」だったのですが、その代表者はすでに亡くなっており、相続人はいませんでした。
マンション管理費を支払う人が亡くなっているので、当然支払いは長年滞納されていました。時効によって消滅してしまった分を除いても、数百万円の滞納金が残っていました。
とはいえ、法律上その会社にマンションの区分所有権があるため、勝手にマンションから追い出すわけにはいきません。区分所有権を移転させる手段はないかということで、いろいろ調べて、区分所有法という法律の中にその手段があることをつきとめました。
非常にやっかいな手続が山積みになっていましたが、最終的にはどうにか競売を成立させて区分所有権を移転することに成功しました。非常に珍しいケースだと思い、印象に残っています。
ーー休日をどのように過ごしていますか。
基本的には家事をしています。妻と手分けして1週間分の料理をまとめてつくったり、掃除をしたり、アイロンがけをしたり、子どもの面倒を見たりして過ごしています。
余った時間があれば仕事もします。独身時代は、スキーやゲームをしたり漫画を読むことなどが趣味だったのですが、子どもが生まれてから中々時間がつくれないですね。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
今後も内容を問わず、ひとつひとつの案件に全力で取り組んでいきたいと思っています。
また、新しい技術も積極的に導入していきたいと考えています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方に、メッセージをお願いします。
とにかく気軽に相談に来てほしいです。相談のタイミングが早ければ早いほど、できることの範囲も広がります。弁護士に相談することについて、「敷居が高い」と感じている人は多いですが、弁護士も同じ人間です。相談にきてもらえれば、その悩みを何とかします。ぜひ、気負わず相談に来てほしいですね。