下山 順 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
大学に入学した当初は、教員を目指していました。もともとは数学の教師になりたいと思っていたのですが、高校時代、世界史の先生の影響を受けて社会科の教師も良いなと思うようになり、社会科で教師になるなら、教育学部よりも何か他の学部で専門的な勉強して教師になりたいという程度の考えで法学部に入ったように記憶しています。
ところが、いざ法学部に入ってみると、思ったよりも楽しく、法律の世界に引き込まれて行きました。仲間と法律の議論をしたり、多くの論文などを調査・研究するなかで徐々に自分自身の考えが変わっていったように思います。
こうした学生生活を送るなかで、家庭の事情で中退したり、精神的な不調から休学する友人がおり、ただ興味本位で勉強していた法律を人のために使いたいと考えるようになりました。
離婚や解雇、破産などの事態に直面して精神的に不調を来たす方も少なくありません。精神的な不調に陥って回復が難しい場合は、いうまでもなく医療的な措置が必要になりますが、弁護士は、その人の悩みの原因となっている社会的な問題に踏み込んで解決を図ることができます。そんな力を身につけたいと思いました。
今までの経験
一般民事、家事事件(離婚、相続)、労働事件、刑事事件など幅広い分野の業務を行ってきました。このほかにも消費者問題、医療事件、行政事件などの事案も扱っています。
群馬県で多い案件
群馬県は、車の保有率が全国で最も高い地域であり、交通手段の基本は車です。そのため、土地柄としては交通事故事件が多いといえます。
また、生産工場なども多いです。外国人労働者の方も多く、過酷な労働条件の中で怪我をしても労災申請してもらえず、解雇される事案も多くあります。しかし、外国人労働者の場合、言葉の壁から弁護士にたどり着くのは容易ではありません。このような性質を有する外国人事件には弁護士が介入する必要性を強く感じています。
仕事をする上で意識していること
依頼者の話をよく聞き、ともに解決の道筋を見つけていくことを意識しています。また、経済的に困窮した方であっても、民事法律扶助(法テラス)などを利用することにより法的な援助ができるよう心掛けています。
いうまでもありませんが、弁護士費用以下の成果しか挙げられなかった場合は、弁護士の仕事としては失敗であるといわざるを得ません。依頼を受けた以上は、弁護士費用以上の成果を挙げ、依頼者様に満足していただけることを最大の目標にしています。
依頼者に接する上で意識していること
依頼者に接する上では、依頼者の気持ちに寄り添うことが大切であると考えています。離婚事件などでは多くの方が心に傷を負いながら相談にいらっしゃいます。離婚が成立し法的な処理が完遂したとしても、依頼者の痛みに対する共感なくしては、真の紛争解決をはかることはできないと考えています。
また、破産事件を行う上でも、単に破産手続きを行うだけでなく、破産手続き終了後の生活も相談者と考え、必要に応じて生活保護などの社会保障の手段も検討し、生活再建の道を作ることを意識しています。
関心のある分野
もともと民法が好きで、学生時代は破産事件や担保物件・債権回収などの金融取引法に関心があったのですが、青森での修習時代から労働事件にも関心を持つようになりました。
労働事件に関心を持つようになったきっかけ
青森での修習時代、クラス担任まで持っていた学校教員が些細な理由で雇止めされるという事件がありました。有期雇用が教育の現場にまで持ち込まれており、些細な理由で雇止めにされてしまうという現実を目の当たりにし、驚きました。
事件を担当されていた弁護士の勇姿に感動し、労働事件に関心を持つようになりました。
悩みを抱えている方へのメッセージ
法律の力を必要とする人には、もちろん色々な立場の方がいますが、社会的又は経済的に弱い立場の方ほど、弁護士に依頼しようという発想が無い場合があります。
しかし、こうした状況は問題であり、そのままでは法律の理念が実現されない状態が慢性化する危険があります。我が国には、日本国憲法のもとで、様々な権利利益や生存権が保障されており、弱い立場の方の権利利益を守る法令も多くあります。誰かが声をあげなければ、法の理念は実現せず、より良い社会にはなりません。
今は、民事法律扶助(法テラス)などを利用することにより経済的に厳しい方でも弁護士に依頼できる時代になっています。どのような方でも困ったことがあったら、気軽に相談してほしいと思います。