- 財産分与
投資で増やした財産について、約6:4の割合での分与を勝ち取った夫のケース
相談前の状況 妻が突然自宅を出て別居を開始しました。あまりに突然のことで驚いていたところ、妻が弁護士をつけて離婚調停を申し立ててきました。依頼者である夫は、離婚など青天の霹靂でしたし、ましてや自分の収入を投資にあてて、財産を増やしていたため、この財産を全部取られてしまうのではないか、そう不安になって弁護士に相談に来ました。なお、投資によって増えた財産は3,000万円程度でした。
解決への流れ 最初に依頼者は、離婚はしたくないという気持ちでしたが、私のこれまでの経験上、一度弁護士を立てて調停を起こしてきたケースで修復をしたというケースはほとんどありませんでした。また、別居の期間が長くなれば、いつかは裁判所も離婚を認めるようになることから、依頼者には、修復はなかなか困難と思われることを丁寧に説明をし、依頼者が投資で増やした財産を守ることに集中する戦略を立て、依頼を受けました。もっとも、妻は、夫がどのようにして投資でお金を増やしたのかをほとんど知りませんでしたので、私は、どのようにしてお金が増えていったのか、またお金を増やせたのは依頼者の才能によるものだということを、証拠によって証明する必要がありました。そこで依頼者から、各金融機関からの資料の収集をしてもらい、私の方でそれをうまく証拠化して、主張をしていきました。これに対して、妻側は徹底的に争いました。そして、その調停を担当していた裁判官の意見は、こちらの主張は財産分与の割合を5:5から変更するまでには至らない、という意見でした。しかし、こちらとしても到底納得がいきませんでしたので、裁判で争う構えを示し、一歩も引きませんでした。すると、相手方が折れたことにより、約400万円程度こちらに譲歩する形で、財産分与の合意をすることができました。
橋本 誠太郎 弁護士からのコメント
財産分与は、「夫婦が結婚後に貯めた財産を5:5の割合で分ける」というのが大原則であり、この割合を変更した分与が認められるには、夫婦の一方が特別な才覚によりその財産を作り上げたということを証明することが必要です。そして、この証明はなかなか難しく、基本的に認められないと考えた方がよいと個人的には思っています。そこで、このケースでも私は依頼者にはなかなか難しいという話をしつつも、私自身も認めてあげたいという気持ちがありましたので、どうにか資料をかき集めて、可能な限りの主張を行いました。結果として裁判所は認めてはくれませんでしたが、紛争が長期化することを嫌がった相手方が根負けし、こちらに大きく譲歩をして解決できました。綺麗な勝ち方というわけではありませんが、粘り勝ちといえます。
- 営業時間
- 00:00 24:00