ハリル氏、慰謝料「1円」と謝罪求め提訴へ…そんな訴訟に意味はある?
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ハリル氏、慰謝料「1円」と謝罪求め提訴へ…そんな訴訟に意味はある?

4月7日付でサッカー日本代表の監督を解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏が、日本サッカー協会を相手取り、慰謝料1円と謝罪を求める訴訟を起こす。

スポーツ報知(5月19日)によれば、ハリル氏側が協会に質問状を送付したが、明確な説明がなかったという。求める内容はあくまで名誉の回復のため、謝罪広告と慰謝料を「1円」に設定することを検討中だという。

ネットでは「誤字かと思ったら本当らしい」「お金じゃないんだなぁ」「立派だと思う」など様々な声が上がっているが、この「1円訴訟」にはどのような意味があるのだろうか。西口竜司弁護士に聞いた。

●お金が目的でないという意思を表すため

「今回の解任騒動は非常に残念でした。1人のサポーターとしては監督に続けてもらいたかったというのが本音です。また、訴訟になってしまったことも残念です」

今回の訴訟は、「1円訴訟」と話題になっています。

「普通に考えれば1円なんか請求しても意味がないんじゃないかと言われるかもしれませんね。実は我が国でも過去に何件もの『1円訴訟』が提起されています。『1円訴訟』では、何らかの社会問題が起きた場合に提起されることがほとんどです」

どのような場合に「1円訴訟」が提起されるのでしょうか。

「一言でいうとお金の問題ではありません。司法の場でおかしいことはおかしいと認めて欲しいという気持ちから訴訟が行われています。ただし、裁判所に判断をしてもらうためには金額を提示しないといけませんので、あえて最低金額である『1円』を請求しています。別に10円でも構いません。

したがって、今回の『1円訴訟』は、監督の名誉を守るための訴訟であり、お金が目的でないという意思を表すために提起されているのです」

仮に、ハリル氏の訴えが認められた場合、本当に1円が支払われるのでしょうか。

「はい。協会側に1円の支払義務が発生します。協会としては対応が難しいところでしょうが、面子もあるので戦っていくことになるように予想します。

もし、1円の請求が認められた場合には、協会側に非があるということになるためです。1円だから認めればいいのではといった簡単なものではありません」

ハリル氏は、裁判の過程でなぜ解任されたのか明らかにしたいという思いもあるようです。

「今回の件は、やはり協会と監督との間のコミュニケーションが不足していたことに原因があるんでしょうね。司法の場を借りてしっかりと主張をぶつけあい、両者が納得できるような和解をしてもらいたいところです。

そんなことを言っていたらもうすぐW杯が始まります。日本代表の組み合わせについては正直コメントしづらいところではありますが、何とか頑張ってもらいたいですね」

(弁護士ドットコムニュース)

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