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「山田をクビに」お客様の声を社内掲示…「シェアしてなんぼ」「事実確認を」賛否両論
こんなのアリ?(画像はイメージです)

「山田をクビに」お客様の声を社内掲示…「シェアしてなんぼ」「事実確認を」賛否両論

社員全員が閲覧できる掲示板に、「○○という社員を懲戒解雇しろ」「○○という社員の対応最悪」などの「お客様の声」が貼られ、公開処刑状態になっている。これって問題ないのかーー。

そんな記事(『「田中の対応最悪」社員名指しの「お客様の声」、そのまま社内に貼りだし公開処刑』 https://www.bengo4.com/c_5/n_7359/ ) を掲載したところ、賛否両論のコメントが集まりました。

この記事で、櫻町直樹弁護士は「会社の行為が名誉毀損に該当するのかどうかが問題」とし、実名公表は「掲示板に貼り出した意図がどのようなものであったかによって、名誉毀損の成否が決まってくることになるでしょう」と解説しています。

感謝の声ならともかく、社員の実名が記載されたクレームを公開することについて、読者のみなさんはどう考えたのでしょうか。コメント欄の一部をご紹介します。

●従業員に責任を押し付けて「みせしめ」にしている

まずは、やりすぎではないか、という声から。

「クレーム処理というのは苦情を受けた後、何が悪かったのかを考えて『組織として』改善案を示していかなければ意味の無いもの。この会社は、『考える』プロセスを放棄して、ただ紙を貼り出すだけで従業員に全責任を押しつけて『みせしめ』にし、それだけで、クレーム処理をやったつもりになっている。」(40代・男性)

「いちいち張り出さずに本人に直接言えばいいのに…」(20代・女性)

「客から苦情が来てると本人に伝えたらいいだけで、社内で公表する行為を肯定する理由にならない」(匿名)

「より良い仕事をさせるには名前まで公開する必要が有るのか理解に苦しみますね。クレーム内容と対応内容さえ明確にすれば済みますね」(60代以上・男性)

このように、クレーム内容を社内で共有することには賛成。しかし「個人名を公表する必要はない」という意見が多くありました。

●「シェアしてなんぼ」「誰の目からみても悪かったのでは?」

一方、実名を公開することに対して肯定的な意見もありました。

「昔バイト先にとんでもない後輩がいたから、同じパターンだとしたらこの上司の気持ちも分からなくもない。上司も苦肉の策として『第三者からも苦情が出てる』ということを示したかったのでは」(20代・女性)

「向上に繋がるためにアンケートをとるのですから、シェアしてなんぼでしょう。学校じゃあるまい」(30代・女性)

「その人がもし本当に悪気がなくて態度が悪く見えてしまっていただけなら、こんなに社員から責められてないと思う。事実確認するまでもなく普段の接客態度が誰の目からみても悪かったのでは?」(匿名)

「一緒に働いている人は書かれた人の日頃を見てるのですから。的を得ない内容かどうかは分かるとおもいます。」(30代・女性)

この方々は、書かれた人にも何かしらの落ち度がある、と考えているようです。書かれたことが「事実」であれば、そのような判断もあり得るのかもしれません。

●事実確認をしてから公開すべき

一方で、クレーム内容について、事実確認をしてから公開するべきとの声もありました。

「あんな紙誰でも悪口記入出来るのだから真実も何もないわ。人によっては敬語が悪口に聞こえたりタメ口が良い評価をうけたりするから人間の感性で捉え方が左右されることだからな」(20代・男性)

「今のご時世、不特定多数の人が不平不満のはけ口として他人をSNS、ツイッター、お客様相談室、苦情受付などに事実ではない事を発信するということができるから、まずは情報収集し事実を確認するべき」(40代・男性)

接客業の方々を悩ます「モンスタークレーマー」の声まで、「お客様の声」として扱うべきかどうかについては、判断が分かれるところでしょう。根拠のあるクレームであればともかく、理不尽な内容まで公開するのはおかしいとの指摘には納得できるものがあります。

皆さんはどう考えますか?

(弁護士ドットコムニュース)

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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