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つけ麺「大勝軒TOKYO」、元店長のスタンガンパワハラ提訴に反論「社長はその場にいなかった」【追記あり】
大塚大勝軒(2021年11月、弁護士ドットコム)

つけ麺「大勝軒TOKYO」、元店長のスタンガンパワハラ提訴に反論「社長はその場にいなかった」【追記あり】

「大塚大勝軒」の元店長の男性が、社長からスタンガンによるパワハラを受けたなどとして、運営元の「株式会社大勝軒TOKYO」(豊島区)を相手取り、損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしたことをめぐり、同社が12月1日、「事実と異なる点がある」と反論した。

元店長側が11月30日、記者会見で話した内容に反論するもの。会見で元店長側は、従業員がスタンガンを顔に当てる動画を示していたが、「その場に社長はいなかった」と本人やほかの従業員が証言しているという。

また、反対に「元店長側が日常的に暴力をふるっていた」との証言も得られたとした。

(編集部追記・2024年3月4日) 元店長の男性が「株式会社大勝軒TOKYO」を訴えた裁判は、2023年10月に和解が成立した。元店長側は「和解成立で終了したのは事実です。被告から一定の金額の支払いを受けて和解しました」とコメントする。大勝軒TOKYO側は「元従業員との紛争は全面的な解決に至った」としている。

●「従業員がスタンガンを当てたのは酒の席で、社長はその場にいなかった」と反論

元店長の男性Aさんは、11月30日に同社と社長を提訴したのち、会見を開いて経緯を説明した。

社長から蹴られたり、スタンガンを顔に当てて電流を流すよう命じられたりするパワハラがあったと主張した。また、1ヶ月の残業時間は140時間から160時間に及んだものの、残業代は支払われなかったとしている。

弁護士ドットコムニュースの問い合わせに、大勝軒TOKYOからは代理人を通じて以下のような回答があった。

「当職が社長本人や従業員らに確認したところでは、そのような事実(編注:大勝軒TOKYOの社長がひどい暴力やパワハラをしていた)は把握できていません。逆に『(元大塚大勝軒店長)が日常的に暴力をふるっていた』という証言が出てきており、そのような加害者ともいうべき人間の発信した内容に報道機関の皆様が振り回されていることは残念でなりません。

当社の従業員が自分の顔にスタンガンを当てる動画が広まっていますが、その場に社長はいなかったとスタンガンを当てた本人ほかの従業員が証言しています。その者らによると、酒に酔った席での出来事とのことでした。

なお、例えば残業の関係では、2020年4月以降はほとんどの期間当社は東京都からの自粛要請に従って営業時間を短縮しており、基本的に残業の実態はなかったことを申し上げておきます」

●「双方の主張については裁判で行いたい」

弁護士ドットコムニュースは、大勝軒TOKYOの反論について、Aさん側に再取材したところ、代理人を通じて次のような回答があった。

「会社側の主張については裁判の場で正式な書面が提出されます。ですので双方の主張については裁判で行いたいと思いますので、こちらからの回答は控えさせていただきます」

●編集部より

11月30日、Aさんが加入する首都圏青年ユニオンから提供されたスタンガンによるパワハラの証拠動画を弁護士ドットコムニュースではサイトにアップロードしておりました。

しかし、12月1日「大勝軒TOKYO」の代理人からの反論をもとに、Aさん側に事実確認のため再取材したところ、回答は得られませんでした。

事実関係の確認のため、動画は一旦、非公開とさせていただきます。

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