テレワークで「職場対立」減少、「メンタル不調」「夫婦不仲」は増加 民間調査
会見の様子(2021年11月4日、弁護士ドットコム)

テレワークで「職場対立」減少、「メンタル不調」「夫婦不仲」は増加 民間調査

新型コロナウイルスの感染拡大は、労働環境や家族関係にも大きく影響した。日本の労働者はどんな課題に直面したのか。民間の相談窓口に寄せられた内容を分析した結果が11月4日に発表され、育児との両立にストレスを感じる人は減ったものの、自身のメンタルヘルスの不調を訴える人が増加したことがわかった。

調査結果を発表したのは、臨床心理士や産業カウンセラーによる従業員支援プログラムを提供する「ピースマインド株式会社」。このプログラム相談窓口に寄せられた分析可能な1万2545件の相談(2019年4月〜2021年9月)から、コロナ禍前後の相談傾向の変化を分析した。

なお、相談者の年齢、性別、役職などの属性は明らかにされていない。

ピースマインドによる資料 ピースマインドによる資料

その相談内容を分析すると、2019年度上半期(4〜9月)と2021年度上半期にかけて顕著に増加、減少した相談があることがわかった。

増加した相談は、「自分のメンタルヘルス(不調)」(94%増)、「職場のストレス(仕事の質や量の悩み)」(63%増)、「仕事上の対人関係」(61%増)、「家族・パートナー関係」(31%増)と続く。

減少した相談は、「子どもの教育問題」(21%減)、「職場の対立関係」(21%減)、「金銭問題」(11%減)、「育児の問題」(6%減)だった。

●家庭と仕事の両立をしやすくなる一方で…

4日、厚生労働省で開催した記者会見で、同社は「テレワークなどの普及により、家庭内のワークスペースや家族との生活リズムの違いによるぶつかり合いといった問題を引き起こす一方で、家族と接する時間が持てることで家庭と仕事の両立が実現できているのではないか」との分析結果を示した。

また、「職場の対立関係」は減っているが、「仕事上の対人関係」が増加したことについては、「テレワークで物理的に距離ができて、対立が減ったのではないか。しかし、総じて仕事上の対人関係の難しさを示している」として、テレワークがまた新たな職場の悩みの種になっていることもわかった。

他にも、テレワーク中に入社した新入社員が仕事を聞けないストレスなどから心身の不調により休職した事例や、休校中の子どもたちがいる家庭で夫婦ともにテレワークになり、不仲に発展した事例などもあったという。

テレワークでは心身不調者の発見が困難になりやすいため、早期発見や対処をすることが重要だと呼びかけた。

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